2014年2月14日金曜日

高音質なUSBケーブルを探す

はじめに

いわゆるオーディオ用 USB ケーブルは出てきません。オヤイデとか、ゾノトーンとか、Audio Quest とか、SAEC とか、Acoustic Revive とかの情報をお探しの方のお役には立ちません。

逆に、「オーディオ用 USB ケーブル」なるものを買うのに抵抗がある方には、ちょっと役立つかも?

特記がない限り、全て USB 2.0 仕様、通常の A - B タイプのケーブルです。

第一段

オーディオ用は扱わないと書いておいて、いきなり Monster Cable が出てくる訳ですが...
は Monster Cable のオーディオ用 USB ケーブルです。型番は忘れてしまいました。たぶん、RME Fireface UC を買ったときに販売店のオマケで付いてきたものです。期待を裏切らない、もっさりサウンドです。
は、Focusrite Saffire 6 USB を購入した際に付属していた USB ケーブルです。かなり細いですが、適度な固さとしなやかさを兼ね備えていて扱いやすいです。やや平坦な音ですが、嫌な感じはありません。

第二段

は EIZOのディスプレイモニタ SX2462W に付属していた USB ケーブルです。白色のテープに書いてある MD-C93 というのがパーツ品番のようで、補修部品用(?)に販売されているものがあるようです。若干こもった感じで、マイクケーブルで言えばカナレのような雰囲気があります。
協和ハーモネット 製の USB ケーブル で、布系の編み込みジャケットが被せられた BRAID シリーズの1つです。あまり見かけませんが、電子部品の店などで販売されています。価格そのものは 500円/m 程度と、一般的な USB ケーブルと変わりません。しなやかで扱いやすいケーブルですが、 音の方はかなりイケてます 。少し大人しい傾向ですが、嫌な音が出てこず、低域もぼやけないので、安心して使える感じです。B 端子側にフェライトコアを付けていますが、付けた方が若干締まりが出るようです。

第三段


LINDY のプレミアムゴールドシリーズです。なんと 25年のメーカー保証 という、他に類を見ない超長期の品質保証付きです。いずれも品名は プレミアムゴールド USB 2.0 ケーブルとなっていて紛らわしいですが、実物はかなり差があります。
はメーカー型番 37671(一の位は長さなので、2m なら 37672)というもので、やや細めのケーブル本体に、目の荒い編み込みジャケットが被せてあります。ジャケット込みの太さが 5mm 弱なので、ケーブル本体は 4mm 程度でしょうか。
はメーカー型番 37651(同じく 2m なら 37652)というもので、太さは 5.5mm ほどあります。それもあって、けっこう固さがあり、取り回しはあまり良くありません。B 端子側のフェライトコアは、後から取り付けたものです。

プラグ部分は、どちらも重厚な金メッキが施されています。これだけで数 10g はある感じですが、磁石には反応しないので鉄ではなさそうです(もっとも、差込み部分は磁石に吸い付きます)。

同じシリーズで、型番もよく似た2本ですが、音は全く異なります。 37671 は、低音が締まるものの、中高音に伸びやかさがなくなって窮屈な印象です。対する 37651 は、全体的に伸びやかさがあり、低音も深いところまで輪郭が明瞭でかなり良いです。無理して真面目に振る舞うのではなくて、 真面目がナチュラル といった感じです。

これだけ豪華なので、USB ケーブルとしては破格に高く、どちらも 2600 円ほどします。でも、これを「オーディオ用」と称して売ればもう1つゼロが増えるでしょうね。ボロい商売です。流通量が少なく、評判もあまり聞かないメーカーですが、これはなかなか良いものを掘り当てました。

2014年2月1日土曜日

ROCCAT Kone XTD は本当に Mac で使えるのか

ROCCAT のゲーミングマウス Kone XTD が Mac に対応したというニュースが昨年からチラホラ流れていますが、実際に使ってみたという記事を見かけませんでした。今回、フランス語の記事で1件だけ Mac での使用例を 見つけることができた ので、購入に踏み切りました。

ROCCAT は、ドイツのハンブルクに拠点を置くゲーマー向け周辺機器のメーカーで、日本の代理店は 岡谷エレクトロニクス です。 Kone シリーズは同社のゲーミングマウスの主力製品で、Kone XTD は Kone[+] の改良版に当たります。

Kone XTD の主な特徴として、
  1. 最高 8200DPI の高解像度センサー
  2. EASY-SHIT[+] 機能(後述)
  3. 576kb のオンボードメモリ(ハードウェアマクロ)
  4. 72MHz 動作の ARM プロセッサ搭載
  5. 自在に設定できるイルミネーション
などが挙げられます。しかし、あれですね。 マウスごとき に 72MHz 動作の CPU が入ってると思うと、凄い時代になったものです。子どもの頃に触ったパソコンが 33MHz とかだった訳で、今のマウスはその2倍以上の計算能力を持ってるんですね。何か、ものすごく無駄遣いしてる気もしますけど...

ウスそれ自体のレビューは他所様にお任せするとして、目下の関心事は 本当に Mac で使えんのか ってことです。結論から言えば、今のところ問題なく使えています。それも、 最新の Mac OS X 10.9 Mavericks で 。 ROCCAT の Kone XTD のサポートページ に行くと、確かに Mac 用のドライバが配布されてますが、"tested with Lion 10.7.5." ですからね。2013年9月9日にもなって Lion でしかテストしてないとかどうよ、と。その頃の Mac ユーザといえば「 Mavericks まだ〜?」っていう時期ですよ。せめて Mountain Lion でテストしてくれ、と。

ただ、1つ希望があったのは、件の フランス語の記事 で Mavericks に対応しているらしき記述があったことです。もちろん(?)フランス語が読める訳ではないので、Google 先生に頼んで英訳してもらいましたけど。

で、結果的には問題なく使えているようです。上記のサポートページから Mac 版のドライバをダウンロードしてインストールすると、「アプリケーション」フォルダに "ROCCAT Kone XTD.app" というアプリケーションが入っています。これを起動すると、設定ソフトが起動します。

ちなみに、最初に Kone XTD を Mac に繋いだときに、「認証を受けたベンダーのカーネルエクステンションじゃないけど、いちおうロードしたよ。ベンダーに問い合わせてね」といった趣旨の 警告 が表示されました。おそらく、ドライバの一部が Mavericks の Sandbox の仕様に適合していないためです。

フォントも含めて Windows 臭がプンプンします(笑)。「閉じる」ボタンが右上というのが、ものすごく違和感を感じますね。ここではセンサーの感度などの基本的な設定ができますが、注目は左下の "Mac OS Cursor Acceleration Fix" です。これを "Enable(有効)" にすると、どうやら「システム環境設定」のマウスに関する設定が全てバイパスされるようです。

ここでは、ボタンの割当てを設定できます。「何で2つもあるの?」って感じですが、これこそが EASY-SHIFT[+] 機能 です。 Kone シリーズのマウスは、親指の位置にある2つのボタン(一般的にはブラウザの「進む」「戻る」になっている)に EASY-SHIFT[+] 機能を割り当てることができます。これは、キーボードの Shift と同じく、マウスの各ボタンの機能を別の機能にシフトするものです。

たとえば、手前の親指ボタン(たいていブラウザの「戻る」が割り当てられている)を EASY-SHIFT[+] に設定すると、親指ボタンを押している間は右クリックでマクロを実効する、といったことができる訳です。

左側が通常時のボタン配置、右側が EASY-SHIFT[+] 時のボタン配置を設定するものです。マクロの登録・編集も、ここからアクセスします。

残念というか誤算だったのは、 ミドルクリックがない ことでした。たいていのホイール付きマウスの場合、ホイールクリックがミドルクリックに割り当てられています。 Mac の場合は Command+クリック に相当するもので、ブラウザの「リンクを新しいタブで開く」などに使われています。また、 装飾キー+クリックの割当てもできない ようで、回避手段がありません。というか、むしろこちらの方が深刻で、割当ての自由度が少なからず下がってしまいます。

ここでは、さらに詳細なマウスの挙動を設定できます。たとえば、縦方向と横方向で感度を変えたり、リフトオフディスタンス(マウスを上げたときにどこまで反応するか)を調整したりできます。

このマウスの目玉機能の1つ(?)、イルミネーションを調整できます。マウスの四隅にマルチカラー LED が仕込まれていて、グラデーションのような効果を得ています。点滅させたり、徐々に色を変化させたりと、かなり凝った仕掛けです。

ただ、実際にはそれほど派手な効果ではなく、使っている間は大半が手の影になって見えないこともあって、それほど目を惹く感じはありません。マットブラックを基調としたボディに花を添える程度と言って良いでしょう。

※ マウスパッドが Mad Catz じゃん、と気づいたあなたはかなりのゲーマーですね !?

このマウスの 変態 機能の1つ、ボタンのクリック数や動かした距離を計測して、一定値に他すると「実績」として表彰してくれる、らしいです。まあ、ドイツ人は数字が好きと聞くので...

最後はドライバ情報やサポートへのリンクです。

て、いかがでしょう。 Mavericks への対応が完全とは言えない状況 ですが、ハードウェアマクロはもちろん、イルミネーションなどのお遊び機能もちゃんと実装されていて、 Mac 版だから手抜きでいいや、という雰囲気はありません。まだ使い始めたばかりなので、見落としている機能や不具合があるかも知れませんが、第一印象としては結構良い感じです。

今回は省略しましたが、マウス自体の作りもかなり良いレベルです。比較的大柄なので、いわゆる「つまみ持ち」よりは「かぶせ持ち」に特化している印象ですが、パーツの合わせ目は丁寧で、もちろんバリなどはなく、ボタンの感触も「遊び」の少ないカチッとした反応です。ゲーミングマウスとしては落ち着いた外観なので、ビジネス用途にも良いと思います。


あとは、ドライバが継続して提供されるかどうかですね。今回 Mavericks で動作確認が取れたのでとりあえずの間は大丈夫ですが、次のメジャーアップでは Apple がいろいろ変えてくる可能性が高いので、その点だけが不安材料です。とはいえ、それを差し置いても良いマウスです。