2013年11月13日水曜日

USB端子の振動防止スペーサー

年の8月末頃から、オーディオケーブル類で有名な SAEC から USB-FIT なる製品が発売されています。いわく、「SAECのUSB-FITはUSB端子に取付け、少しでも振動を減少させ、音質を改善させます。USB-FITを取付る事でS/N比を改善させよりクリアな音をお楽しみ頂く事が出来ます。」だそうです。

ころで、考えてみればUSB 端子の隙間って機器やケーブルによって少しずつ違うはずです。 かなり狭いものもあれば、「これ、ちゃんと刺さってないんじゃない?」と思うほど空いてるものもありますね。USB-FIT は厚みが1種類なので、当然、使うことで差込みが浅くなるものも、使ってるのに隙間が残るものも出てくるはずです。しかも、使うのはせいぜい1個か2個、USB-FIT は10個入り( A 端子用、B 端子用が5個ずつ)なので、まず余るでしょう。

ゃあ作っちゃえという訳で、シリコーンシートやコルクシートで DIY してみました。

意するもの
  • 材料
    • 厚さ0.3〜1.0mm程度のコルクシートやゴムシートなど
    • 両面テープや万能接着剤
  • 工具
    • カッターナイフとハサミ
    • カッターマット
    • アルミ定規
  • あれば便利
    • ノギス
    • ルーペ

ちょっと補足。上の記述だけで要点が分かった人は読まなくてもOK。

材料は、ホームセンターや100均で手に入るもので良いでしょう。コルクシートは、コルクの一粒一粒が細かいものの方がベターです。目が粗いと加工の際に崩壊しやすいです。シリコーンゴムは接着性が悪い(普通の接着剤ではまず付きません)ので、適合する接着剤が入手できれば。

接着剤よりは両面テープをお勧めします。接着剤を薄く、均一に塗るのは結構難しいです。両面テープも様々ですが、一般的なアクリル系接着剤を使ったもので良いでしょう。基材(接着剤を塗る「芯」になっているテープ)も、紙や不織布よりアクリルの方が薄くなる傾向にあると思います。

カッターナイフは、細かい作業ができる刃厚の薄いものが良いです。定規は直線を切るときに使いますが、刃先が指の方に進まないように保護する意味もあります。木製定規はナイフの刃が引っかかって定規の上に乗り上げるので、かえって危険です。

細かい作業なので、ルーペ(手で持たずに固定できるもの)があれば便利です。厚みを測ったりするのにノギスを使えば、簡単で正確に測れます(0.1mmくらいの精度で十分。細かい目盛りを読むのが面倒ならデジタル式でも良いです)。

ってみる
0.5mmのシリコーンゴムシートです。今回のために買った訳ではなく、別の DIY 用に買った残りです。ネット通販を探せば、さまざまな色、厚さ、硬さのシートが売られています(このシートは、300mm * 300mmで1500円くらい)。USB ケーブルのプラグ部分は黒色が多いので、オレンジや緑、空色なんかを使うとワンポイントになってオシャレだと思います。白色のプラグなら紫なんかも良いかも?

これも同時買っていたシリコーンシート向けの両面テープです(300mm * 300mmで1000円くらい)。片方がシリコーン系接着剤、もう一方がアクリル系接着剤で、基本的にはシリコーンシートを金属やガラスに貼り付けるために使います。アクリル系接着剤の面を折り込んで、両面ともシリコーン系接着剤が出るようにして使いました。

シリコーンは、ほとんどの接着剤が使えません。むしろ、「接着剤で付かない」ことをメリットとして活用されています。シリコーンシートを使う場合は、こういったシリコーン用の両面テープか、シリコーンが接着できると明記された接着剤を使う必要があります。

いきなり出来上がり。現物合わせで、適当な厚みになるように重ね貼りして、適当に穴をあけるだけです。今回の A 端子の側は約1mmだったので、2枚貼り合わせてあります。

右は試作のコルクシート版。何か別の工作に使った1mmのシートの切れ端で、粒はやや粗めです。

ヒントと言うほどでもないですが、
  1. 材料は大きめに切って必要な厚さまで重ね貼りする。
  2. プラグの形、大きさに合わせて穴をあける。
  3. 外周を切って形を整える。
  4. 角を落とす。
という感じで作業すると良いでしょう。穴をあける際、必要な長さを一方向に切ろうとすると、ナイフの刃の角度の分だけ表面が長く切れる(裏面が短くなる)ので、真ん中で合流するように両端から切った方が良いです。幅が狭いので、コンマ数ミリ長く切っただけでも強度が落ちます。

こちらは B 端子側。今回は1.5〜2.0mmだったので、両面テープの厚み込みで3枚重ねにしてちょうど良いくらいでした。逆差し防止用の台形部分の加工が面倒ですが、ある程度沿うように作った方がしっかりします。

右は同じくコルクシートの試作品。たぶんダイソーで買った、片面に接着剤が付いたものです。上の A 端子用と比べてコルクの粒が若干細かいのが分かるでしょうか。2枚貼り合わせて約2mmにしてあります。便利なんですが、接着剤の質が悪いのか、ナイフの刃が驚くほどベタつきます...

使用例
MacBook Pro の USB ポートに刺さっています。2枚重ねになっているのが分かりますね。もともと噛み付きがしっかりしているので、あまり変わった感じはありませんが、遠目に見るとワンポイントになってオシャレ?です。

オーディオインターフェイス側。こちらは3枚重ねなのがさらによく分かります。B 端子はどの機器、ケーブルの組み合わせでも緩めで、ケーブルの重さに負けて斜めになってしまう場合が多いですが、スペーサーのおかげで真っすぐ刺さっています。

質は変わったのか?
個人的には、けっこう変わったと思いますね。試作品のコルクバージョンの方が明るい反面、低音のコシがなくなる感じ、シリコーンバージョンは悪く言えばちょっと抑圧感のある音、良く言えば角が取れて聞きやすい音です。素材を変えたり、厚みを最適化すれば、まだまだ改善の余地はありそうです。次はカーボンでも行っときますか。

静なって考えると、こんなもんで音質が変わるというのはプラシーボの可能性が高いです。まあ、そこは眉唾で実験してみるということで。騙されても100円ですからね。

かし、百歩譲って実際に音質が変わるとしても、振動が抑えられたのが理由とは限りません。振動を抑えるには機材とプラグの隙間に密着している必要がありますが、そうすると、何も付けていないときと比べて(ほんのわずかであっても)プラグが押し出されることになります。その結果、接点の接触状態も変わるでしょう。振動の抑制が唯一の理由とは言えません。

ちおう実験は成功?したので、時間を見つけて、素材を変えていろいろ試したいですね。カーボンも薄いシートならカッターナイフで切れそうなので、候補の1つです。セラミックも面白そうですが、加工が難しいかな。

+-----+ 追記 +-----+
でに発売前に自作してた人がいるのを発見。
[[ SAEC USB-FIT もどきを作ってみた ]]

+-----+ 追記2 +-----+
年前に購入して、あまり使ってなかった J1 Project の薄いシート(いまはラインナップになさそう)が見つかったので、切り刻んで作ってみました。パッと聞いたところでは、シリコーンにあったような抑圧感がなく、コルクほどパサパサした感じもなく、それでいて嫌みがなくて良い感じです。

の手の「制振グッズ」が余ってるなら、実験に使ってみても面白そうです。当たり前ですが、わざわざ買うようなもんじゃないです。もともと、サイズが1種類しかないのはおかしいし、効果も眉唾だから高い製品を買うんじゃなくて DIY で遊んでみよう、という趣旨なので、何1000円もするオーディオアクセサリを買うのは本末転倒です。

かし、あれですね。そのうち「カーボンで優れた制振効果を発揮!」とか、「制振合金を採用!」とか、「響きの良い貴重な材木を使って自然な響きを追求!」とか、怪しげな類似品が出てきそうですね・・・

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