2013年1月28日月曜日

Focusrite Forte 購入

Fireface UC の後釜をどうしようかと 考えていましたが( 12 )、結局 Focusrite のフラッグシップ Forte を購入しました( 国内代理店はこちら )。

Forte というネーミングは、1980年代に一世を風靡したレコーディングスタジオ向けのコンソール "Forté" との繋がりを暗示(明示?)します。2-in / 4-out で拡張性のないコンパクトなインターフェイスに、このような伝説的な製品名を付けてくるあたり、 Focusrite の本気具合がひしひしと感じられるじゃないですか。

化粧箱は、アップル製品を思わせるスタイリッシュなものです。箱の各面には、実寸大の本体の写真がプリントされています。背面は特徴やスペックの記載のみで、さすがに裏面の写真はありませんでした。

本体は、実際に持ってみると大きさから想像するよりも軽い、という印象を受けます。公称 467g なので、ペットボトル1本分よりちょっと軽いくらいですが、金属的な外観が重量のありそうな雰囲気を出しているからでしょうか。

ケースはアルミニウムで、裏面以外には継ぎ目がなく、滑らかです。継ぎ目の隙間は MacBook Air / Pro のようにピッタリではなく、目測で 1mm くらいは空いています。ディスプレイ付近のプラスチックは、隙間なくピッタリとはまっています。

よく比較される Apogee Duet 2 は、実機を持っていないので厳密な比較はできませんが、 Forte の方が若干大振りなようです。もっとも、 Duet 2 はインプットもアウトプットもブレイクアウトケーブルが必要ですが、 Forte は本体にアウトプットがあります。プレイバックだけならブレイクアウトケーブルが不要なので、荷物が1つ減るのは良いですね。

あまり紹介されていないようですが、右側面の後ろ寄りにケンジントンロックの穴が空いています。

 OLED のディスプレイは発色が良く、反応も早く、良い感じです。4つのタッチボタンを長押しするとサブメニューが表れ、ノブの回転とクリックで各種の機能(たとえばミュートや Dim )を ON / OFF できます。

ドライバと一緒にインストールされる Forte Control も、一覧性が良くて迷うところがありません。ピークホールド時間やサンプリングレートの変更も、このソフトから可能です。

肝心の音質は、とりあえずプレイバックのみですが、さすがは Focusrite の新しいフラッグシップという印象です。これまで使っていた Saffire Pro 24 DSP に比べて、クリアで艶やかな音です。「艶やか」というのがミソで、これこそ Fireface UC を手放すきっかけだったので、アテが外れなくて良かったです。(音質ではなく)音色だけで見ると Fireface UC より Saffire Pro 24 DSP の方が(もっと言えば Saffire 6 USB でさえ)良かったので、 Focusrite に対する信頼度はもともと高かったんですが、 Forte だと音質も Fireface UC を超えていると感じます。

ま、判官贔屓かも知れませんけど。

電源アダプタを使わないと、ラインアウトとヘッドフォンアウトの出力レベルが -18dBFS までに制限され、ファントム電源も利用できなくなりますが、ヘッドフォンアウトの最大出力が 30mW/150Ω しかないので、スタジオ向けの高インピーダンス、低能率のヘッドフォンだと、電源アダプタなしでは若干音量不足になるかもしれません。

この -18dBFS までというのは、かなり思い切った判断です。英断と言っても良いでしょう。モバイル型の I/F である以上バスパワー対応も必要、でも音質のことを考えると無理な省電力化は避けたい、というギリギリのラインなのだと思います。電源アダプタは小型ですが、 5V/3000mA もあるので、 Forte がフルパワーを発揮するには 15W 近い電力が必要ってことですよね。モバイル型としては桁違いに大食漢なんじゃないでしょうか。 RME Babyface は 10-in / 12-out で DSP エフェクトまで付いてバスパワーなので、 2-in / 4-out の Forte と比較するとここまで違うものかと驚きます。

Duet 2 との比較で、「ファントム電源を使うのに電源アダプタが要るんじゃ意味ないじゃん」という趣旨の意見を目にしますが、無理に省電力化して音質が犠牲になったのでは本末転倒ですしね。もちろん、 Duet 2 はバスパワーであの音なので、絶対に無理という訳でもないんでしょうが。

ちなみに、開梱当初、バスパワーで上手く動作しない不具合がありましたが、どうも USB ポートの電源供給能力の問題のようです。バスパワーモードのときは 500mA 目一杯まで使っているようで、ハブ経由で他の USB デバイスと共用するのはもちろん、別のポートでも内部的に同一系統だと供給能力が不足するようです。

今回も アールズの大傍さん に相談しました。話が行ったり来たりでご迷惑をおかけしましたが、おかげさまで大変満足しております。ありがとうございました。

2013年1月11日金曜日

[速報] Focusrite の新しいオーディオ I/F:Scarlett 18i20

Focusrite が新しいオーディオ I/F として Scarlett 18i20 を発表しています。これはイケてますよ!
Scarlett 18i20 の写真。出典: Focusrite 社ニュースページ

Scarlett シリーズの最上位機種として18入力・20出力を備えており、Saffire Pro 40 の USB 版と考えて良さそうですが、ワードクロック出力も有するなどスタジオの中核に据えることのできる多機能ぶりです。

主な機能として、
  • 18入力
    • アナログ入力8チャンネル
      • 全てに Focusrite マイクプリアンプ搭載
      • 全てライン入力として利用可能なコンボジャック
      • うち2つはギター入力対応
    • ADAT 入力1系統( SMUX 対応)
    • S/PDIF 入力1系統
  • 20出力
    • バランス型ラインアウト8チャンネル
    • バランス型モニターアウト2チャンネル
    • ADAT 出力1系統
    • S/PDIF 出力1系統
  • 独立した2系統のヘッドフォン出力
    • ヘッドフォン1はラインアウト7/8連動
    • ヘッドフォン2はラインアウト9/10連動
  • 最大 24bit/96kHz
  • USB 2.0
  • ドライバなしで iOS 機器で利用可能
  • ワードクロック出力1系統
  • MIDI 入出力
などが紹介されています。スタンドアロン動作が可能かどうかは分かりませんが、Scarlett シリーズはもともと不可能なので、この機種でも不可能かも知れません。

ボディは、Scarlett 2i2 や 2i4 と同じく真っ赤なアルミ製です。フロントパネルは多少プラスチック感が漂っていて、こちらはカジュアルな印象を受けます。ラックマウントが可能で 1U サイズですが、この刺激的なアルミボディを隠してしまうのはもったいないですね。

以前書いた通り 、現在オーディオ I/F の買い替えを検討していて、 Forte もかなり本気っぽいのですが、いかんせん拡張性が皆無なのが気がかりでした。いずれシリーズの上位機種が出てくることを期待してますが、この Scarlett 18i20 は NAMM 2013 でのお披露目に先立っての発表のようなので、しばらくは他に新しいオーディオ I/F を出してくることはないと踏んでいます。

まだ、 ハイ・レゾリューション には製品情報が上がっていませんが、同時に発表された Scarlett Studio はすでに製品情報ページができているので、きっと国内でも取扱いがあるでしょう。海外を見ていると400ポンド以下といった情報もあるので、国内だと6万円弱でしょうか。

2013年1月6日日曜日

FURMAN PL-8C J

新たに導入した FURMAN PL-8C J が良い感じです。

FURMAN の電源ディストリビューターはこれまでも M-8x2 を使っていましたが、M-8x2 がやや曇った音になるのに対して、PL-8C J の方は一皮剥けた印象です。中高音のヌケが良くなり、低音も粒立ちがハッキリしました。

また、PL-8C J の導入によって、これまで使っていた電源タップを2個減らすことができました。これまで、モニタースピーカーの電源は壁コンセントから Belden の 電源タップ PS1850 を経由していましたが、 これを排除できたのは小さくなさそうです。この電源タップ、やはり Belden らしい色づけがあって、悪く言えば雑な音になる傾向があります。これを止めて、PL-8C J から電源をとるようになって、一気にフツーの音に近づきました。

もう1つ減らせたタップは、外付け HDD 4台に電源を供給していたサンワサプライの安いスイッチ付きです。これまで M-8x2 からこのタップを経由していたのを、M-8x2 から直に取れるようになりました。

しかし、こうやって PL-8C J の音を知ってしまうと、もうオーディオ用としては M-8x2 には戻れませんなぁ...

2013年1月4日金曜日

2012年を振り返る & 2013年を考える - オーディオ編

明けましておめでとうございます。

旧年中はお世話になりありがとうございました。本年も宜しくお願いいたします。

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2012年のオーディオ

忙しくてしばらく更新できなかった間に、多少動きがありました。

まず、1年半ほどの間使ってきた RME の Fireface UC を処分しました。9月16日に アールズ にお邪魔していろいろ実験したのですが、いろいろやってみても Focusrite の Saffire 6 USB の方が良いという結論に至ったためです。

Fireface UC は、クラシック音楽のレコーディングでも使われているほど定評のあるもので、実際、悪いものではありませんでした。特に、よく言われるドライバの安定性は実感できるもので、OS のアップデートに対する対応もかなり早く、安心して使える製品だと思います。ただ、音楽性という点で見ると、どうも線が細くて、暗いというか湿っぽい音になる印象がありました。

対して、Saffire 6 USB(と家では Saffire Pro 24 DSP も使っています)は、精緻さを感じられないのは値段なりとしても、色彩感や音の深みという点で Fireface UC よりも好印象でした。実験では、これが確信に変わってしまい、使い続ける魅力をあまり感じなくなってしまった訳です。

これと同時に、PreSonus Monitor Station も処分しました。Saffire Pro 24 DSP は、Fireface UC よりも小音量まで調整でき、フロントパネルに Mute / Dim スイッチが付いているので、モニターコントローラなしでも問題ありません。

そのほか、ケーブル類をちょこちょこ変えたりしました。

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2013年のオーディオの目論見

年明け早々ですが、ラックを自作することにしました。サイズは、12U で奥行き 360mm を予定しています。15mm のシナ合板で作れば、全部込みで 7000 円程度で収まりそうです。Mac 関係の話題も含みますが、音響機材とパソコン周辺機器(外付け HDD など)を整理したい、というのが動機です。すでに部材などは発注しているので、近々製作しようと思います。

2つめに、ラック製作と合わせてパワーディストリビュータを1つ追加する予定です。これも発注済みで、FURMAN の PL-8C J にしました。TASCAM からも 新製品 がアナウンスされていますが、すでに M-8x2 を使っていて特に不満がなかったこと、TASCAM の方はライトの形状が気に食わなかったことなどから、今回も FURMAN を選びました。これまたオーディオに限った話ではなく、 以前から 部屋の電源環境を整理したいと思っていたのをようやく実行に移したものです。

3つめに、Fireface UC を処分してしまった結果、オーディオ I/F を選び直しています。Saffire 6 USB は拡張性がなく、Saffire Pro 24 DSP は FireWire だけなので、Mac から FireWire が省かれつつある現状では先行きに不安があります。

ただ、なかなか良いものがありません。アールズにも相談していて、要望としては、
  1. 本体のマイク入力が2つ
  2. それとは別にライン入力が最低4つ
  3. ライン出力が4つ以上
  4. ADAT 入出力
  5. MIDI 入出力はあった方が良い
  6. USB 又は FW / USB ハイブリッド
  7. 予算は、できれば6万円程度、最大10万円くらいまで
といった感じなのですが、なかなか全部を満たすものがないのです。RME の製品は、仕様は全部満たしているものの、音質面で不満が残ります。Focusrite の Scarlett シリーズも仕様面では条件を満たしますが、せっかく買い替えるならグレードの高いものにしたいので...

そうすると MOTU が残ります。MOTU は子ども時代から憧れのあったブランドで、Mac の DTM を支えてきた歴史もあり、印象としては悪くありません。828Mk3 Hybrid を買っておけば長く使えそうです。

もう1つは、予算オーバーな点、拡張性が微妙な点、モバイル性が良くないことがやや不満ですが、Apogee の新製品 Quartet です。ラックマウントできないのは、モニターコントローラ代わりにもなることを考慮すればそれほど欠点ではありません。ただ、いちばん不愉快なのが、あまりに Mac べったり過ぎるところです。デザインまで Mac に似せてくる辺りが、何となく、他社との競争を放棄して Mac のブランドバリューに乗っかってる、ミーハーな印象を受けます。同じ Mac 専用だと、Metric Halo の方が硬派で実直な感じで好印象ですね。

それ以外でオーディオ関係というと、スピーカーを作り直したいところです。今のスピーカーのドライバは全部 SEAS 製で、ツイーターが Millenium 、ウーファーが L18/RNX ですが、どうもこのツイーターが曲者のように感じます。恐ろしく低歪みで優秀なツイーターであるのは間違いないのですが、どことなく音がまったりする傾向にある気がします。もうちょっとキレのある音が欲しい... 同じ SEAS なら Magnum 辺りに交換したいところです。でも、ウーファーも W18EX に交換したいので、そうすると片手じゃ足りないんですよねぇ。

新年早々、物欲ばっかりだな...