2012年6月30日土曜日

Nightwish: Imaginaerum

Nightwish の賛否両論の最新アルバム Imaginaerum を買いました。

(画像は 公式サイト より)
Nightwish というと、Tarja Trunen の脱退劇が有名ですが、彼女の後任となった Anette Olzon がリードボーカルを務める2作目のアルバムです。僕自身は、Anette 参加後、初めて聴く Nightwish です。Tarja 派、Anette 派、どっちも好き派など、いろんな人がいるとは思いますが、Tarja 嬢は良くも悪くも一癖あったので、Anette 嬢に変わって、ある意味で万人受けするようになったとは言えるでしょう。

全般に、スコティッシュ、アイリッシュ、あるいはケルティックの要素が感じられるメロディー、コード進行が多い気がします。たとえば、5曲目 I Want My Tears Back、6曲目 Scaretale、8曲目 Turn Loose The Mermaids、11曲目 Last Ride Of The Day など。また、7曲目 Arabesque はアラビックな雰囲気があります。クレジットを見ても、Uilleann Pipes(イリアンパイプス)、Low Whistle(ローホイッスル)、Bodhran(バウロン)、Hardanger Fiddle(ハルダンゲル・フィドル)など、いろいろな民族楽器が登場します。スコティッシュ、アイリッシュ、あるいはケルティックというのは素朴で、哀愁を帯びた優しい雰囲気の曲が多いので、日本では「ヒーリング」と称して売り出されています。それもあって、メタルにしては耳当たりが良いと感じる人は少なくなさそうです。

変拍子が多用されているのでリズムがキャッチーで、そちらに注意が行きがちですが、使われているパターンとしては、クラシック音楽に元ネタがありそうなものが少なくありません。Tarja のソロアルバムほどあからさまではありませんが、「これ、どこかで聞いたよ」というパターンが頻出します。

全体的には、これまでの Nightwish に比べてポップ寄りになった印象です。ボーカルが Anette 嬢に変わったこと、民族音楽的な色彩が濃いこと、映像化を前提としていることなどが関係しているとは思いますが、昔からの Nightwish ファンにはやや物足りないかも知れません。

ただ、個人的には、これはこれで良いアルバムだと思います。語れるほどに Nightwish を知っている訳ではないですが、ある意味でできあがってしまった Nightwish のイメージを内側から壊そうとしているというか、殻を破ってさらなる成長を目指そうという意気込みが感じられます。生オケ(オーケストラ)や合唱隊まで動員した大掛かりな曲作りはハリウッドを思い起こさせます。これからも目が離せないバンドですね。