2008年12月14日日曜日

DAC1242-2

「単品のDACが欲しいけど、高いよなぁ〜」..... と思っていたところに、オーディオ自作キットで有名な h_fujiwaraさん が新潟精密のDAC FN1242Aを使ったキットを再配布されるとのことで、飛びついてしまった。

DAC1242-2 は、新潟精密のDACであるFN1242Aを使ったキット DAC1242 のリニューアル版で、従来は組み込みだったアナログ部を、オペアンプか、ディスクリートか選択できるように改良されたものだ。

FN1242Aは、「フルエンシー理論」なるものを採用しているらしい。科学の目でオーディオを切る 志賀さんのサイトのBBS では、要するに折り返し雑音を利用しているだけではないか、という話も出ていて、なかなか謎の多い代物のようだ。このDACチップは、Luxmanの高級プレーヤー(現行機種ではDU-50、DU-80、DU-7i)に登載されている(明記されている)。「フルエンシー理論」自体は、TEAC/ESOTERICの一部製品にも登載されている(RDOTと呼ばれている。独自開発ということなので、おそらくFN1242Aではないのだろう)。

左の写真は、DAC基板(メイン基板)、2階部分がDAI基板、中央の2枚がディスクリート・オペアンプとなっている。

使用部品は、抵抗器がDALE RN-55、Xiconの金被、Xiconのカーボン、となっている。本当はRN-55で統一したかったが、定数が微妙に合わないので、冒険することなくマニュアル通りの定数で揃えるためにXiconを使った。

電解コンデンサは、メイン基板のアナログ段用に手持ちの東信工業UTSJを4つ使った他は、すべてニチコンのFW、KW、FineGoldとした。アナログ段はともかく、FN1242AやCS8416周辺のものは汎用品で十分だと思ったが、汎用品だけ別の店から通販で買うと送料が高くつくので、オーディオ用にしてしまった。また、OSコンや固体電解コンも考えたが、チップセラミックコンデンサを併用するので、共振のピークができるとマズイと思って、止めておいた。

フィルムコンデンサは、当初、ニッセイのMMTやAPSを使うつもりだったが、けっきょくパナソニックのECQV(積層メタライズド)とECQB(ポリエステル)とした。特に深い意味がある訳ではなくて、単に手に入ったというだけ。

ディスクリート基板の下に隠れているが、DCサーボ用のオペアンプは、マニュアル通りのOPA134を挿してある。

ディスクリート基板の2sc1815/2sa1015は、「気は心」でローノイズ品を使ってみた。おそらく、あまり意味はないと思う。ランクは、マニュアルには指定がなかったが、とりあえずGRランクとした。選別はしていない。2sc3421/2sa1358のエミッタ抵抗だけ、手持ちのRN-55を使った。2sk117は、いちおう10本購入してIdssを計り、ペアリングした(といっても10%程度の範囲で)。

右の写真は、電源基板。これまた金の無駄遣いだ...キンキラキンで豪勢だが、ふたを閉めると全く見えないし、音質的にも、これだけ並列にすれば十分にインピーダンスが下げられるだろうから、わざわざ高いオーディオ用でなくても全く問題ないと思う。

左側4列が2系統のデジタル用5V(実測4.85V)になっている。コンデンサは、すべてFineGold 2200uFと奢ってみた。6個並列なので、13000uFある。

右側2列は。アナログ系の+/-15V(実測14.8V)になっている。こちらは、FWの3300uF。3個ずつ並列なので、正負ともに10000uFある。

ダイオードは、特に考えずに1N4007を使用した。FRDやSBDかなり割高だが、ノイズ面ではそちらの方が有利かも知れない。気が向いたら交換することにしよう。

トランスは、基板とともにh_fujiwaraさんから送っていただいたフェニックス製Rコア。ACインレットはノイズフィルタ付きのものを使っている。その右隣の黒い箱は、フューズボックス。


全景。配線材は、電源系にはごく普通の耐熱被覆線を、アナログ音声にはモガミ電線のOFC線を使った。デジタル入力部分は、いちおう75オームの同軸ケーブルを解体して利用した。たぶん、これもあまり意味はない。

本機は、DAI基板上で2系統のデジタル入力を切り替えられるので、とりあえず入力端子を2つ付けたが、うち1個は配線していない。RCA端子は、メーカー不明、真鍮削り出しと思われる金メッキ品で、1ペア420円。ケースは、ケチってタカチのYM-350を使った。トランスの重量のせいで、右側(DAC基板側)を片手で持ち上げると全体がたわむ...orz

まだバーンインの途中だが、音質は、良いといえるだろう。嫌みのない音で、ふわっと広がる。アナログ段にOPA134(マニュアルでの推奨品)を使うとフツーの音、という感じだったが、ディスクリート基板を入れると、俄然、躍動感が出てきた。高音のエネルギー感はあまり感じないが、ひと言でいえば「楽しい」音だ。

経済危機のご時世、あまり費用のことは考えたくないけれど、キットが11800円、トランスが6000円、ケースが2500円、パーツが計10500円ほどなので、送料等込みで合計33000円程度だった。この音でこの値段なら、十二分に良いコストパフォーマンスといえるだろう。