2008年7月17日木曜日

RATOC RAL-AMP01

ラトックシステムの無線オーディオシステムとして、RAL-Settia 1Bなるもの があったが、発売が延期されていたようだ。RAL-Settia 1Bのときは、 中途半端なスピーカーなら抱き合わせない方が良い と書いたが、今回は本体だけで発売するようだ。とりあえず、良いことだと思う。

出力 10W*2/8Ω に対して、トンランスの容量が80VAというのは、結構大きい方だろう。製品写真を見る限り、トロイダルコアではなくて単なるIEコアのようだ。DCカットのコンデンサは、相変わらずニチコンMUSE KZだ。電解コンが必要なほど低インピーダンスな回路なんだろうか。いくらオーディオ用とはいえ、フィルムコンが使えるならその方が良いと思うのは素人考えだろうか?

それはともかく、ヘッドホン出力の仕様は、まったくいただけない。
高級ヘッドホン(インピーダンス40Ω)まで幅広く対応し、ハイインピーダンスの高級ヘッドホンをつないでも、充分な音量を得ることができます。
というが、ふつう、ハイインピーダンスのヘッドホンというと、250Ωとか300Ωとかをいうと思うのだが。定格出力 62.5mW*2/16Ω ということは、
W=I*E
I=E/R
よって W=E^2/R
に代入すると、
0.0625=E^2/16
E^2=0.0625*16
E=1
I=0.0625
ということになる。電圧スイング幅はわずかに1V、最大出力電流はわずかに0.0625Aということだ。ということは、インピーダンス250Ωのヘッドホンをつなぐと、
I=1/250
W=0.004
つまり、4mWしか取れないことになる。たったの4mWだ。これでは、十分に余裕のある出力とは、とうていいうことができない。しょせん、おまけ程度と考えた方が良いだろう(その割には独立ボリュームで変に凝っている。金の無駄遣いだ)。レイル・トゥ・レイルのオペアンプだと、+/-12Vの電源につなぐだけで電圧スイング幅は+/-11V以上取れるし、品種によっては50mWくらいの出力を取れるから、かなりお粗末な設計といわざるを得ない。

ということで、オーディオ機器としてみたときには、あまり凝った製品とはいえなさそうだ。まあ、高級オーディオ機器でも、ふたを開けてみたら素人の工作レベルというものは少なくなさそうだけれど、それにしても妙な仕様が多い。

しかし、気軽に、便利に使える製品という意味では、これまであまり製品のなかったジャンルだから、なかなか面白そうだ。このアンプ自体は、あまり食指の動くものではないけれど、より良い製品を開発してもらいたい。

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