2008年12月14日日曜日

DAC1242-2

「単品のDACが欲しいけど、高いよなぁ〜」..... と思っていたところに、オーディオ自作キットで有名な h_fujiwaraさん が新潟精密のDAC FN1242Aを使ったキットを再配布されるとのことで、飛びついてしまった。

DAC1242-2 は、新潟精密のDACであるFN1242Aを使ったキット DAC1242 のリニューアル版で、従来は組み込みだったアナログ部を、オペアンプか、ディスクリートか選択できるように改良されたものだ。

FN1242Aは、「フルエンシー理論」なるものを採用しているらしい。科学の目でオーディオを切る 志賀さんのサイトのBBS では、要するに折り返し雑音を利用しているだけではないか、という話も出ていて、なかなか謎の多い代物のようだ。このDACチップは、Luxmanの高級プレーヤー(現行機種ではDU-50、DU-80、DU-7i)に登載されている(明記されている)。「フルエンシー理論」自体は、TEAC/ESOTERICの一部製品にも登載されている(RDOTと呼ばれている。独自開発ということなので、おそらくFN1242Aではないのだろう)。

左の写真は、DAC基板(メイン基板)、2階部分がDAI基板、中央の2枚がディスクリート・オペアンプとなっている。

使用部品は、抵抗器がDALE RN-55、Xiconの金被、Xiconのカーボン、となっている。本当はRN-55で統一したかったが、定数が微妙に合わないので、冒険することなくマニュアル通りの定数で揃えるためにXiconを使った。

電解コンデンサは、メイン基板のアナログ段用に手持ちの東信工業UTSJを4つ使った他は、すべてニチコンのFW、KW、FineGoldとした。アナログ段はともかく、FN1242AやCS8416周辺のものは汎用品で十分だと思ったが、汎用品だけ別の店から通販で買うと送料が高くつくので、オーディオ用にしてしまった。また、OSコンや固体電解コンも考えたが、チップセラミックコンデンサを併用するので、共振のピークができるとマズイと思って、止めておいた。

フィルムコンデンサは、当初、ニッセイのMMTやAPSを使うつもりだったが、けっきょくパナソニックのECQV(積層メタライズド)とECQB(ポリエステル)とした。特に深い意味がある訳ではなくて、単に手に入ったというだけ。

ディスクリート基板の下に隠れているが、DCサーボ用のオペアンプは、マニュアル通りのOPA134を挿してある。

ディスクリート基板の2sc1815/2sa1015は、「気は心」でローノイズ品を使ってみた。おそらく、あまり意味はないと思う。ランクは、マニュアルには指定がなかったが、とりあえずGRランクとした。選別はしていない。2sc3421/2sa1358のエミッタ抵抗だけ、手持ちのRN-55を使った。2sk117は、いちおう10本購入してIdssを計り、ペアリングした(といっても10%程度の範囲で)。

右の写真は、電源基板。これまた金の無駄遣いだ...キンキラキンで豪勢だが、ふたを閉めると全く見えないし、音質的にも、これだけ並列にすれば十分にインピーダンスが下げられるだろうから、わざわざ高いオーディオ用でなくても全く問題ないと思う。

左側4列が2系統のデジタル用5V(実測4.85V)になっている。コンデンサは、すべてFineGold 2200uFと奢ってみた。6個並列なので、13000uFある。

右側2列は。アナログ系の+/-15V(実測14.8V)になっている。こちらは、FWの3300uF。3個ずつ並列なので、正負ともに10000uFある。

ダイオードは、特に考えずに1N4007を使用した。FRDやSBDかなり割高だが、ノイズ面ではそちらの方が有利かも知れない。気が向いたら交換することにしよう。

トランスは、基板とともにh_fujiwaraさんから送っていただいたフェニックス製Rコア。ACインレットはノイズフィルタ付きのものを使っている。その右隣の黒い箱は、フューズボックス。


全景。配線材は、電源系にはごく普通の耐熱被覆線を、アナログ音声にはモガミ電線のOFC線を使った。デジタル入力部分は、いちおう75オームの同軸ケーブルを解体して利用した。たぶん、これもあまり意味はない。

本機は、DAI基板上で2系統のデジタル入力を切り替えられるので、とりあえず入力端子を2つ付けたが、うち1個は配線していない。RCA端子は、メーカー不明、真鍮削り出しと思われる金メッキ品で、1ペア420円。ケースは、ケチってタカチのYM-350を使った。トランスの重量のせいで、右側(DAC基板側)を片手で持ち上げると全体がたわむ...orz

まだバーンインの途中だが、音質は、良いといえるだろう。嫌みのない音で、ふわっと広がる。アナログ段にOPA134(マニュアルでの推奨品)を使うとフツーの音、という感じだったが、ディスクリート基板を入れると、俄然、躍動感が出てきた。高音のエネルギー感はあまり感じないが、ひと言でいえば「楽しい」音だ。

経済危機のご時世、あまり費用のことは考えたくないけれど、キットが11800円、トランスが6000円、ケースが2500円、パーツが計10500円ほどなので、送料等込みで合計33000円程度だった。この音でこの値段なら、十二分に良いコストパフォーマンスといえるだろう。

2008年8月23日土曜日

書評(?) 2題

図書館戦争
「表現の自由」の勉強のために読め、と法学修士(憲法)の友人から勧められて読み始めた。マンガやアニメにもなっているらしいので、今さら感はあるんだけど。

つまり、検閲と戦う図書館と、そこで防衛員になった女の子(といっても大卒だが)を取り巻くドタバタ、というわけだ。小説や漫画や童話が「有害図書」に指定されると、メディア良化委員に取り上げられてしまう。「特高」のメディア版、というのが適当かも(今の僕らの世代でも、「特高」といって通じない人は多いかも知れないから、そういう意味では適当じゃないかも)。

面白くてついついページを繰ってしまうんだけど、再試験の勉強と後期の予習をしなきゃいけないこの時期に、これはマズイ。あと3巻(外伝も入れると5巻)もあるのはどうしたもんか...

ミスミソウ
これは、図書館戦争の世界だったら間違いなく「有害図書」だろう。壊れてる。完全に。でも、目が離せない展開だ。

2008年8月15日金曜日

iPhone購入計画?

iPhoneフィーバーも一段落といったところで、購入するかどうかを真面目に考えてみる。

1. 料金システムの裏
SoftBankの料金プランだと、 必須の料金として2990円〜7280円 がかかってくる(内訳は以下の通り)。
  • ホワイトプラン(i):980円
  • S!ベーシックパック(i):315円
  • パケット定額フル:1695円〜5985円
これに加えて、電話による通話料金が加算される。そして、ここから、 新スーパーボーナスとして毎月1920円を上限として割引き がある(24ヶ月)。つまり、月額利用料の最低額は、
  • 1070円+通話料 〜 5360円+通話料
ということだ。

iPhone 8GBの場合、 本体価格は69120円 となる。分割払いの場合は、毎月2880円の24回払いとなる。なので、分割払いにした場合の毎月の支払額は、
  • 3950円+通話料 〜 8240円+通話料
ということになる。

SoftBankの説明だと、「iPhone本体価格から毎月1920円が割り引かれる」かのようにいわれているが、新スーパーボーナスは電話機本体料金からの割引きではなく、「基本使用料+パケット通信料+通話料からの割引き」なので、こう考えるのが正しい。 「iPhone本体2880円から1920円を割引いて実質23000円」という売り方は、かなり裏を含んだ言い方だ。

僕の説明とSoftBankの説明とで、どこが違うのか。それは、
  1. iPhone本体を一括払いで購入する場合
  2. 途中解約した場合
に生じる。「新スーパーボーナスは基本使用料+パケット通信料+通話料からの割引き」なので、(1)の場合には69120円、きっちり耳を揃えて払う必要がある(ちなみに、口座引落しの場合は店頭で支払う必要がある。さすがに、諭吉さん7枚を一気に財布から出すのは心理的な抵抗が大きい)。また、「解約した場合は新スーパーボーナスの適用も解約申し込みの前月限りで終了」するので、1年後にSoftBankとの契約を解約すると、本体の残代金として34560円を払い続ける必要がある(2880円から1920円を引いた960円を12ヶ月、ではない)。

つまり、新スーパーボーナスはあくまでSoftBankとの契約から生じる料金を割引くサービスであって、「iPhoneの購入価格に対する割引きではない」といってもいい。「途中解約しようが、何しようが、iPhoneの代金7万円はきっちりいただきます」という話だ。

2. 予想される通信量
パケット定額フルの料金体系は、1パケットあたり0.084円の従量制で、
  • 20175パケット未満の場合:1695円
  • 20175〜71250パケットの場合:0.084円 * パケット数
  • 71250パケット以上の場合:5985円
ということになっている。1パケットは128バイトなので、1kBで8パケット、1MBで8192パケットとなる。メール換算だと、全角64文字で1パケットだ。

iTunes Storeを利用する場合(僕にはその予定はないが)、1曲あたり3.5MBとして30000パケット近くになる。iPhoneにはカメラがついているが、これも200万画素なので1ファイルあたり3MBくらいは食うだろう。とすると、これをMobileMeやFlckrにアップロードすると、それだけで2〜3万パケット必要ということだ。もちろん、YouTubeを見る場合にも数100kB〜数MB単位のパケット通信をすることになるだろう。

つまり、カレンダーやアドレスを同期して、ちょこっとメールをやり取りするという以外にいっさいパケット通信をしないというのでもない限り、間違いなく上限の5985円に到達する。したがって、 本体代金の分割払いを別にして「5360円+通話料」が毎月絶対に発生する と思っていい。

できるだけパケット通信料を抑えようと思えば、
  • iTunes Storeはパソコンで利用する。
  • メールに写真を貼付しない。
  • メールはGmailかMobileMeを利用し、画像を自動で読み込まないようにしておく。
  • 写真は、いったんパソコンへ送って(Bluetoothもあることだし (*1))、パソコンからアップロードする。
  • YouTubeは封印。
  • Safariは封印。
  • マップも封印。
  • カレンダーやアドレスの同期も、手動にする。
ということになるだろう。これだけケチれば、たぶん、最低額の1695円に抑えることができるんじゃないだろうか。出先でオンラインサービスを利用したいときも、できればWi-Fi公衆アクセスポイントを見つけるのがいいだろう。

(*1) 実に驚くべきことだが、なんとiPhoneのBluetoothはハンズフリーにしか使えないようだ。後日のファームウェアで改善される可能性はあると思うけれど、これでは使い物にならない。

3. まとめ − 僕がiPhoneを使うとすれば
「iPod touch(+電話+メール+カメラ+Bluetooth)」的な使い方にして、 いざとなれば出先でオンラインサービスや電話も利用できる 、程度に位置づけることになるだろう。

日本では、まだまだ公衆アクセスポイントの数が少ない。だから、メールのやり取りにパケット通信は必須だ。ケータイ全盛期なので、やっぱり音声通話もあった方が良い。カレンダーやアドレス、音楽などは自宅で1日1回同期できれば十分事足りるが、iPod touchだとせっかくインストールされているSafariやメールを使えないので機能的に無駄が多くなる。しかも、カレンダーとアドレスと音楽のためだけに、ケータイとiPod touchという2つのデバイスを併用するのも、かなり無駄だ。

その点、iPod touchの通信機能が強化されれば、ケータイを持つ必要はなくなる、というわけだ。

4. 残る問題点
最後に、予想される問題点を洗い出してみよう。これは、 文字入力が不便 のひと言につきる。PDA的なものである以上、素早く、正確に文字が入力できなければ意味がない。メモ帳や手帳の替わりになってくれないと困るのだ。

この点、iPhoneの文字入力方法は、ケータイ方式かQWERTY方式かの二択が基本になる。フリック入力に熟達すればかなりの高速入力が可能になるらしいが...

2008年8月6日水曜日

ケーブル自作


Focusrite Saffire LEからPrimare I21へ繋ぐために、フォン/バランス <=> RCA/アンバランスの変換ケーブルを作ってみた。

材料は、すべて オヤイデ電気オンラインショップ で購入した。

3接点のフォンプラグは、Neutrik NP3Xにした。安く、頑丈で、製作も簡単。なにより、Saffire LEのジャックの間隔が広くないので、細身であることも重要なポイントだった。

RCAプラグは、同じく Neutrik でも良かったけれど、何となく Switchcraft の金メッキ品にしてみた。絶縁体はテフロンではないが、単純な構造で作業しやすい。

ケーブルは、音質の違いを確かめたくて、 Beldenの88760モガミの2549 を選んだ。

赤い方が 88760 で、外形4mmくらいと細いが、絶縁体がテフロンなのとシールドがアルミフォイルなので、かなり固い。導体は、すべて錫メッキの銅線で、信号線は18AWGとなっている。

まだ鳴らし始めたばかりなので、バーンインが十分ではないけれど、硬質な音だ。ただ、低位は悪くなさそうなんだけれど、どうも中抜けする感じがする。そういう意味ではタイトでモニター的な音なんだろうけれど、必要な音まで削ぎ落とされている気がしないではない。

緑(に見えないのは写真の撮り方が悪いだけ)の方が 2549 で、こちらはかなり柔軟だ。機械的な耐久性はあまり考慮されていない設計だと、カタログにはある(でも、もともとマイクケーブルだから、乱暴に扱わなければそう簡単に壊れるものでもないと思う)。200円/mもしない超安価な、いかにも業務用といった値段設定にもかかわらず、ちゃんとNEGLEX OFCというのが嬉しい(ただ、構造自体はオーソドックスな2芯シールド)。

こちらも同時に鳴らしているが、88760よりも「ふつうの音」といった印象。低音から高音まで過不足なく出ているし、中抜けや痩せた感もない。

バーンインでどのくらい変わってくるか、楽しみだ。

ちなみに、最初の写真に写っている オレンジ色のケーブル は、CDプレーヤー(Teac VRDS-8)に繋がっている。テスト信号を再生して、スピーカー端子の電圧がVRDS-8とSaffire LEとで同じになるようにして聴き比べると、わずかにCDプレーヤーの方が張りがあって雑な感じも少ない。ただ、これは、VRDS-8の方が高音質というより、 このケーブルの音 なんじゃないかという気がする。導体もシールドも純銀製なので、日米欧のメーカーのブランドで売れば10万円してもおかしくないものだろうだから(中国製だからめちゃくちゃ安かった・笑)、良くて当たり前、むしろ200円/mの2549が健闘しているっていうことの方がすごいと思う。

2008年7月25日金曜日

筆記具にこだわる


定期試験目前でヒマはないはずなのに、こういうときに限って物欲が頭をもたげてくるんだよね...

上は、 STAEDTLER の複合筆記具 avant-garde 。赤・黒の油性ボールペン、0.5mmのシャープペンシル、蛍光オレンジのマーカーが一体になった4in1の多機能タイプなのに、太さ11.5mmと普通のボールペン並、重さはわずかに18gと使いやすい。ペン先の がたつきしなり も少なくて、品の良い書き味だ。

下は、 ゼブラ 手帳用ツゥーカラー 。標準では赤・黒の油性ボールペンで何の変哲もない普通の手帳用2色ボールペンなのだが、実は 非常に豊富な替え芯 が用意されている。4C系という、長さ67mm、太さ2.4mmの金属製の替え芯なら、どれでも使えるのだ。さらには ジェルインクの芯 もあり、カラーバリエーションが豊富で、太さもいろいろ選べる。本体が1,000円、替え芯は80円〜160円だから、何本か使い分けても面白いだろう。

で、この2本のペンにどういう関係があるのかというと...

実は、STAEDTLERを始め、欧米の複合ペンでも、この「長さ67mm、太さ2.4mmの金属製の替え芯」というのがけっこう多かったりする。もちろん、メーカーの保証外だが、サイズはぴったりだ。

つまり、 avant-gardeでもゼブラの豊富な替え芯が使える ということ。これは、けっこう重要だ。何といっても、STAEDTLERでは赤・黒の油性ボールペンの替え芯しか出していないから、 青や緑を使いたい場合 には困ったことになるが、これが解決する。しかも、 水性ボールペンのサラリとした書き心地 まで手に入る。

僕の場合は、黒を使うときは万年筆で書くときなので、カーボンコピー用に油性の黒があれば足りる。シャープペンシルはめったに使わない。青(ロイヤルブルーかブルーブラック)も万年筆に入れているから、これも要らない。ということで、avant-gardeの赤をジェルインクに、ツゥーカラーの赤と黒をジェルインクのエメラルドグリーンとマンダリンオレンジに、それぞれ入れ替えた。

唯一の難点を挙げるなら、インクの絶対量が少ない上に、1本あたりの値段がけっこう高いことだ。まあ、メインは万年筆のブルーだし、試験の答案みたいに分量を書くときは黒の万年筆だから、そんなにガンガン減るものでもないだろう。

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〔以下、追記〕

その後、調べてみると、同じゼブラでも油性ボールペンの芯は4Cという規格(かなり普及しているデファクトスタンダード)、ジェルインクの方はJSBという規格らしい。4Cは直径2.3mmであるのに対して、JSBは2.4mmのようで、場合によっては不具合が出るようだ。

とりあえず、キツイ感じはなくスルッと入ったから、このまま使ってみることにしよう。もしかすると、空気の置換がうまくいかなくなってインクが出なくなるかも知れないが...

2008年7月18日金曜日

Dayton RS100S-8 データシート

ようやく、本家 Parts Express の製品ページ に、RS100S-8 のデータシートが掲載された。

周波数特性のグラフを見る限り、150Hz〜10kHz程度まで公称SPLである83.3dB程度を中心に、+/-2dBくらいの範囲に収まっている。キラキラしたサウンドは、2.3kHzと3.1kHzに-3dBほどのディップがあるせいだろうか。4kHz付近にも-3dBほどのディップがある。14kHz付近に92dB近くまで跳ね上がる大きなピークがあるが、これを潰すとおとなしくなるかもしれない(4kHzのディップから14kHzのピークまでは、ほぼ一直線にハイ上がりになっている)。

40Hz〜50Hzにかけて大陸棚のような部分があるので、バスレフにするときはポート共振周波数を調整して、うまくここに繋げてやると、意外に低い周波数まで使えそうだ。

インピーダンス特性は、400Hz付近でRe:6.3Ωに近似して、少しずつ上昇して、20kHzでは17Ωくらいだから、公称8Ωのフルレンジとしては優秀なんじゃないだろうか。

ちなみに、日本語で使えるスピーカーシミュレータとして有名な Bachagi,h さんのサイト でシミュレートした結果は、こんな感じになった(すばらしいプログラムを無償公開してくださり、ありがとうございます)。

2008年7月17日木曜日

RATOC RAL-AMP01

ラトックシステムの無線オーディオシステムとして、RAL-Settia 1Bなるもの があったが、発売が延期されていたようだ。RAL-Settia 1Bのときは、 中途半端なスピーカーなら抱き合わせない方が良い と書いたが、今回は本体だけで発売するようだ。とりあえず、良いことだと思う。

出力 10W*2/8Ω に対して、トンランスの容量が80VAというのは、結構大きい方だろう。製品写真を見る限り、トロイダルコアではなくて単なるIEコアのようだ。DCカットのコンデンサは、相変わらずニチコンMUSE KZだ。電解コンが必要なほど低インピーダンスな回路なんだろうか。いくらオーディオ用とはいえ、フィルムコンが使えるならその方が良いと思うのは素人考えだろうか?

それはともかく、ヘッドホン出力の仕様は、まったくいただけない。
高級ヘッドホン(インピーダンス40Ω)まで幅広く対応し、ハイインピーダンスの高級ヘッドホンをつないでも、充分な音量を得ることができます。
というが、ふつう、ハイインピーダンスのヘッドホンというと、250Ωとか300Ωとかをいうと思うのだが。定格出力 62.5mW*2/16Ω ということは、
W=I*E
I=E/R
よって W=E^2/R
に代入すると、
0.0625=E^2/16
E^2=0.0625*16
E=1
I=0.0625
ということになる。電圧スイング幅はわずかに1V、最大出力電流はわずかに0.0625Aということだ。ということは、インピーダンス250Ωのヘッドホンをつなぐと、
I=1/250
W=0.004
つまり、4mWしか取れないことになる。たったの4mWだ。これでは、十分に余裕のある出力とは、とうていいうことができない。しょせん、おまけ程度と考えた方が良いだろう(その割には独立ボリュームで変に凝っている。金の無駄遣いだ)。レイル・トゥ・レイルのオペアンプだと、+/-12Vの電源につなぐだけで電圧スイング幅は+/-11V以上取れるし、品種によっては50mWくらいの出力を取れるから、かなりお粗末な設計といわざるを得ない。

ということで、オーディオ機器としてみたときには、あまり凝った製品とはいえなさそうだ。まあ、高級オーディオ機器でも、ふたを開けてみたら素人の工作レベルというものは少なくなさそうだけれど、それにしても妙な仕様が多い。

しかし、気軽に、便利に使える製品という意味では、これまであまり製品のなかったジャンルだから、なかなか面白そうだ。このアンプ自体は、あまり食指の動くものではないけれど、より良い製品を開発してもらいたい。

2008年7月2日水曜日

非科学的

CDからリッピングするときに、
iTunesでAIFFにするより、Finderのドラッグ&ドロップでした方が音質が良く、Finderを終了してTerminal.appからcpコマンドですればさらに高音質、同じコピーでもdittoだとさらに音質が変わる
のだそうだ。

ハッキリいって、眉唾どころかオカルトかペテン以外のなにものでもないのだが、そういう僕でも聞き分けられたなら本当だといって良いだろう(もちろん、「変わるわけがない」という先入観のせいで正しく判断できない可能性はある。これを避けるには、ダブルブラインドテストしかない)。

で、結論。やっぱり変わらない。当たり前だが

念のためにバイナリエディタで比較してみたが、iTunesだろうが、Finderだろうが、Maxだろうが、CopyToだろうが、ヘッダ情報以外は完全に一致した。これも、当たり前だが。

話は簡単だ。どんな方法でリッピングするにせよ、Mac OS Xの場合、AIFF化するには必ずCoreAudioに処理させている。しかも、AIFFのうち、音のデータはRawデータそのものだ。だから、フロントエンドが違うだけで音質が変わるわけがない。(・・・はず。少なくとも、iTunes、Finder、Terminal.app、Maxは、CoreAudioを呼び出してAIFF化している。CopyToは、Terminal.appにコマンドを送るだけだから、けっきょく一緒だ。)

むしろ、Maxのように、エラー訂正機能が強力なソフトを使って、リッピングを正確に行うことの方が重要だ。もちろん、キズのついたディスクでない限り、エラー訂正で結果が変わることはない(1回読みでも正確にコピーできている)。

思い込み(プラシーボ効果)以外の要因は考えられない。

甚だしきは、
「デジタル」・・・の本当の実相は頭の中だけにあるのだと、私は考えています。頭の中にあるものを実現するために、現実の形相や現象を利用して擬似的に「0と1」の2値と見なすのがデジタル記録伝送技術ではないか
とまで仰る。コンピュータっていうのは、何100万個のトランジスタ(=スイッチ)を物理的にON/OFFしているのであって、観念的なものではないはずなんだけどなあ。

2008年6月18日水曜日

続続・RS100S-8

とりあえず、箱はできた。まだカンナ掛けもしていないし、パテで埋めたところが丸分かりなので、人様にはお見せできない姿だ。

けっきょく、外形寸法 410H * 130W * 200D となった(カット誤差を修正した都合で、1mmくらいの差が出来てしまっているが...)。板厚 18t なので、5.76リットルくらいということになる。左右の壁がいちばん大きく、ヤワなので、真ん中辺りで18mmの角柱を使って左右の壁を繋いでおいた。ユニットやポートの体積を引いたら、だいたい5.5リットル前後になっているはずだ。

吸音材は、水槽用のフィルタを使った。対抗面の片方(天井・背中・壁の片側)だけに貼るという、ごく普通の貼り方だ。

バスレフポートは、直径2.5cm、長さ8.0cmで様子を見ているが、聴感上はまずまず良さそうだ。マイクがないので、感覚でチューニングするしかないのだが、低音も十分な量感がとれている。高音は、アルミコーンのせいか、ピークがあるようで、ちょっとキツイ感じの音がする。ノッチフィルタを入れた方が良いかも知れない(でも、まずはマイクだな)。

今週末は、少し時間がとれそうだから、せっせとやすり掛けに励むとしよう。

2008年6月9日月曜日

餅は餅屋

中間テスト、弁護士ゼミ、レポート、発表に忙殺された2週間がようやく終わって、やっとのことでスピーカー製作に取りかかれた。

今回は、製作後の調整と見栄えの良さをかねて、鬼目ナットとキャップスクリューも一緒に注文しておいた。が、ここで問題発生。キャップスクリューの長さが25mmで、端子に触れそうになって怖いので、電工ペンチのボルトカッターで寸を詰めようとしたが、これが切れない。ほんの少し曲がっただけで、これ以上やるとペンチの方が壊れそうな勢いだ。

しかたないので、工具(か長さの合うねじ)を探して工具屋へ。幸いにも、僕の通う校舎の向かいには、京都でも有名な電動工具の専門店がある(現場へ向かう職人さんがアサイチで買いに来れるように、なんと6:00開店という、まさにプロのための店だ)。

話を聞くと、キャップスクリューの材質は、鉄とはいえ焼き入れがしてあって倍以上に固いのだそうだ。そりゃ工具も傷むわな。幸い、ちょうど良い長さのものがあったので、ねじだけ購入した。やっぱり、素人判断で工具を選んだり、不適切な工具を使って作業をしたりしてはいけないということだ。

信頼できるものは、信頼できる店に相談してこそなんだ、と思った。

2008年5月28日水曜日

Dayton RS100S-8 到着

横浜ベイサイドネット で注文していた Rayton RS100S-8 が、今日、到着した。当初、今月20日頃に入荷の予定だったのが27日にずれ込んだとのことだったから、すぐに発送して頂いたようだ。

さて、本来なら 専用に設計した箱 に入れるべきなのだが、今は折しも中間試験のラッシュ期間で、今日も民法演習で撃沈してきたところだ。そして、明日には民事訴訟法演習(いちばん不安)、土曜日には商法演習(実質的には会社法演習だが)、来週は弁護士ゼミと刑事訴訟法演習のレポート提出、民事訴訟法演習の発表、再来週に行政法のミニテストと、まったく時間がない。

そこで、少しだけ時間をとって、今までデスクトップに置いていたスピーカーのエンクロージャーを流用することにした。このユニット、「4インチ」と称してはいるが、実際にはいわゆる8cmユニットと同じ寸法(開口直径73mm)なので、ほとんど無加工で取り付けられる。

とはいっても、 Fostex や TangBand の8cmユニットに比べるとコーンが深く作られていて、フレームも大きく張り出しているから、掛け値なしで直径75mmくらいの穴でないと取り付けられない( Fostex や TB だと、70mmくらいの穴でも付けられたりする)。ターミナルは8mmの大型タイプだから、これを逃がす切り欠きが必要だ。ネジ穴はこのサイズにしては多い6つなので、新たに開け直してやる必要がある。

そんなこんなで、1時間ほど作業してユニットの取り替えに成功した。バスレフポートは、直径0.8mm * 長さ15mm * 2個 だったのを、1個に吸音材を充填して1つとした。Vb=2.2リットルくらいだから、計算上は Fb=60Hz くらいだろう(もちろん、ポートはもっと大きく、長いのが望ましい。このくらい細いポートだと、風切り音が生じてしまう)。吸音材は少し多めに入れた。

さすがに、Vas=1.98リットル、Qts=0.82のユニットにしては小さすぎるから、低音が盛り上がって濁り気味だが、中高音の素性の良さは十分に感じられる(銅製のショートリングを持つ磁気回路らしいが、その恩恵だろうか? クリアでさわやかだが歪み間の少ない音という印象で、小気味よい)。低音も、この様子だと先日の設計で上手くいきそうだ。

しばらくはベストではない状態で聞くことになるが、新しい箱に入れる日が楽しみだ。

2008年5月24日土曜日

Dayton RS100S-8

いつの間にか Parts Express の製品ページ のスペックが変わっている。 先日のエントリ と見比べると一目瞭然。

さて、日本では超有名なスピーカー設計のためのシミュレータ「 スピーカー設計プログラム 」のJavaアプレット版を利用させてもらって、このユニットのT/Sパラメータ(不明な部分は自動補完で)を入れて占ってみると、実効5.0リットルのバスレフで、ポート直径25mm・長さ100mmとすると(Fb=38Hz)、120Hz付近に2dB程度の膨らみができ、下は40Hzくらいまで実用的な音圧を得られそうだ。吸音材は少なめに設定してある。フルレンジなので中高音を吸わせる必要があるが、吸音材を増やすとバスレフの恩恵が受けにくくなるから、ちょっと頭をひねる必要がありそうだ。

他のシミュレータを当たってみると、実効5.0リットルのバスレフ、ポート直径25mm・長さ5.8cm(Fb=61Hz)で、Fb付近で3.6dB程度の膨らみができるが、F3=51Hzという結果も出た。このサイトでは、「箱の内側のサイズを 1 : 1.618 : 0.618 にすれば定在波を打ち消せる」とある。この場合、吸音材や補強、ユニットの体積を0.3リットルと仮定すると、17.759 * 28.733 * 10.975 (cm) となるようだ。近似値をとって、幅11cm・高さ29cm・奥行き18cmというところだろう。板は15〜18mm程度で十分だろう。となると、外形寸法は、幅14〜15cm・高さ32〜33cm・奥行き21〜22cm程度ということになる。デスクトップ用としては少々大きい気もするが、まあこんなところだろう。

2008年5月23日金曜日

TASCAMのスタジオモニター、RATOCの無線オーディオアンプ

TASCAM VL-A5 。実売3万円程度とのこと。ディップスイッチで周波数特性を調節できるなど、廉価ながら押さえるべき点は押さえたモデルのようだ。デスクトップスピーカーに良いかも知れない。

RATOC RAL-Cettia1B 。2.4GHz帯の無線を利用して非圧縮(44.1kHz/16bit)のオーディオデータを送受信できる、アンプ、USBアダプタ、スピーカーのセット商品。スピーカー用のボリュームは回転式、ヘッドホン用のボリュームはスイッチと、なぜか別系統になっているようだ。ニチコンのMUSE KZを使っていることがウリらしい。が、しかし、信号ラインに電解コンデンサというのは、オーディオマニア的には承服し難いところだろう(全部が全部ダメだとはいわないが...)。それよりも悪いのは、「抱き合わせ販売」だ。スピーカーはオプションにして、自分の好きなものを使えるようにした方が売れると思う。

2008年5月22日木曜日

OpenOffice.org 3.0.0 beta 続々報

build numberが同じだから、当然といえば当然だけれど、やっぱり入力プログラムの切り替えが上手くいかない。

ということで、意を決して(?)、 aerial nekton の Ozk さんのお勧めにしたがって ja.openoffice.org のメーリングリスト に登録してみた。といっても、いきなり投稿するのはやっぱり気が引けるから、とりあえず、他の人の投稿をいくつか見てから投稿してみよう。

ついでなので、 日本ユーザー会 のメーリングリストも購読してみる。

OpenOffice.org 3.0.0 beta 続報、ほか

OOo 3.0.0 beta のディレクトリが更新されている(08年5月19日付け)。Mac OS X Intel版の日本語バージョンもアップロードされた。現在ダウンロード中。明日にはレビューできるだろう。

同時に、DEV300_m12(5月19日付)、DEV300_m13(5月21日付)、OOH680_m14(5月19日付)も発見した。OOH680は、OOo 2.4.0および2.4.1系のコードのベースのようだ(したがって、X11上で動作する。Aquaインターフェイスではない)。

これらのファイルは、以下のリンクからダウンロードできる。
ftp://ooopackages.good-day.net/pub/OpenOffice.org/MacOSX/

2008年5月20日火曜日

衝動買い

もう1週間ほど前になるけど、な〜んとなく自作スピーカー系のパーツを物色していたら、 横浜ベイサイドネット で Dayton Audio の新製品 RS100S が出ていたので、思わず注文してしまった。そのときはあまり深く考えてなかたのだが、そろそろ入荷予定日を迎えるとあっては箱の設計を考えないといけない。

本家 Parts Express に掲載されているT/Sパラメータは、以下の通りだ(あまり当てにならん、という話もけっこう目にするんだが)。
  • 定格入力: 30 ワットRMS; 最大 45 ワット
  • ボイスコイル直径: 1 インチ(25 mm)
  • Le: 0.15 mH
  • Z: 8 ohms
  • Re: 6.3 ohms
  • 周波数特性: 85-12,000 Hz(ただし、別に「Full Range Capaability」との記載もある)
  • Fs: 85 Hz
  • SPL: 82.8 dB 2.83V/1m
  • Vas: .07 cu. ft.(1.96 リットル)
  • Qms: 3.48
  • Qes: 1.16
  • Qts: 0.87
  • Xmax: 4 mm
さて、このパラメータで占いをやってみると、僕の知っているオンラインの無料シミュレーションでは、たいてい、かなり出鱈目な箱を推奨してくれる。Qtcを0.7に近づけようとして、箱の容積がマイナス値になったりする訳だ。他に、17リットルバスレフでポート共振周波数を40Hzくらいにすれば28Hz/-3dBになる、といった、ちょっとにわかには信じ難い結果が出てしまう。

ということで、超いい加減な手法を試みる。

実は Hi-Vi Research M3N というユニットが、これによく似たT/Sパラメータを持っているようだ。
  • 定格入力: 15 ワットRMS; 最大 30 ワット
  • ボイスコイル直径: 20 mm
  • Le: 不明
  • Z: 8 ohms
  • Re: 6.5 ohms
  • 周波数特性: 明記なし(特性図を見ると高域はかなり荒れているが...)
  • Fs: 91 Hz
  • SPL: 82 dB 2.83V/1m
  • Vas: 1.5 リットル
  • Qms: 3.57
  • Qes: 1.03
  • Qts: 0.80
  • Xmax: 3 mm
そして、 M3N は 1.6リットル密閉箱を推奨、とある。実際、外形寸法が15cmの立方体の密閉箱に放り込んでみると、かなりご機嫌な音だ。これのスピーカーは、いま、母親のパソコン用に使われている。

「超いい加減」というのは、これを元に、「えいやっ」と決めてしまおうということだ。直感的には、2.5〜3.0リットルの密閉もしくはバスレフ(ポートは50〜60Hzくらいだろうか)で、けっこう良い塩梅になるのではないかと思う。サイズ的には5リットルくらいまでなら置けるから、いざとなれば作り替えても良い、というくらいのつもりではいる。

といいつつ、来週は中間試験のラッシュ週間だから(小テスト1つと中間試験3つ... orz )、けっきょく作業に取り掛かれるのは6月上旬になってしまいそうだけれど。

2008年5月19日月曜日

極東奇譚( by 衣谷遊)

衣谷遊:作の『極東奇譚』を読んだ。マガジンZに連載されていた漫画で、コミックは全3巻。

民俗学と妖怪アクション(そんなジャンルあったっけ?)の折衷のような印象で、人によってかなり評価が分かれるんじゃないかと思った。伏線の多さ、難解な言葉遊び、「行間」の多いことなどが、魅力でもあり、取っつきにくさ・理解のしにくさの原因でもあるようだ。恐ろしく精緻に描き込まれている絵から受ける印象(情報量の多さ)もある。

絵が細かくて写実的な印象を与えるから、おどろおどろしさが余計に強調されていて、人によってはちょっと気分が悪くなるんじゃなかろうか。物理的な気色悪さもなくはないが、むしろ、墓地とか廃寺とかの不気味さに近い。「日本の怖い話」的な感じかな?

かなり中途半端な終わり方だったから(それでも、一応のオチはついている)、どうやら打切りになったようだ。個人的には、こういう謎めいた話は嫌いではないし、謎解きも面白かったし、ヒロインの暮緒も良いキャラだったし(途中から本筋とは逆行して子供っぽくなった気はするけど...)、キタロー君も自然消滅してしまったし(笑)、肝心の「花の謎」は解かれないままになってしまった。もうちょっと続いて欲しかったので、ちょっと残念だが、いろんな意味で頭への良い刺激になる漫画だった。

2008年5月10日土曜日

OpenOffice.org 3.0.0 BETA

早くも OO.o 3.0.0 のベータ版が登場した。「ベータ版」として公開されているのはPPC版だけのようだが、 BEA300_m2 ベース(Build:9301)のようだから、Intel版の方は DEV_BEA300_m2 をそのまま使えば良いということだろう。更新日時からいうと DEV300_m11 の方が最新だが、 BEA300 系の方がコード的に安定しているのが理由だろう。

動作自体は安定しているようだ。日本語版もある。十分実用に耐える状態といっていいだろう。

ただ、日本語環境で唯一問題なのは、「コマンド+スペース」で入力プログラムの切り替えができないということだろうか(PPC版、Intel版ともに確認)。メニューバーから切り替えれば入力自体はできるのだが、これではストレスフルだ。ダイアログ(保存とかファイルを開くとかの)が表示されたときは問題ないようなので、OO.o自体のバグ?だろう。フィードバックを提出したいのだけれど、どこにいえばいいものやら...

2008年5月6日火曜日

2つの OpenOffice.org 3.0 Beta

OpenOffice.org 3.0 Betaの開発版は、現在、主に2つのルートで作業が行われているようだ。

1つは DEV300 系で、現在 m11 まで開発が進んでいる(2008年5月4日更新)。もう1つは BEA300 系で、現在 m2 まで進んでいる(2008年5月2日更新)。

2つとも独立した親ワークスペース( MasterWorkSpace = MWS )で、同じく3.0のコードをベースにしている。違いは、 DEV300 系が3.0正式版のリリースに向けて様々な変更を繰り返しているのに対して、 BEA300 系は、 ベータ版としての コードの安定性を重視して、子ワークスペース( ChildWorkSpace = CWS )から MWS へ統合するコードを厳選する、というところにあるらしい。 Sun の OO.o チームの ブログ には、以下のように説明されている。
Thursday, 24 Apr 2008
Branching for OOo 3.0 Beta
Ruediger Timm

We've created a new master workspace (MWS) called BEA300.

What does BEA stand for? No, it is not the name of program manager's girl friend. BEA300 simply is an acronym for Beta release of OOo 3.0 . In other words, while current development code line DEV300 is heading towards OOo 3.0 final without respite, we separated a branch to stabilize the code base for OOo 3.0 beta (branch name: mws_bea300). Only selected childworkspaces will be integrated to that master workspace, containing issues regarded as beta stopper by release status meeting. For details of the schedule please see OOo Wiki.
ということで、今のところ、OO.o 3.0 Beta を使う場合には、 DEV300 系を使うのが良いようだ( BEA300 系は、あくまでベータ版を開発する評価基準とでもいうのか、正式版リリースへ向けた直接の基礎となるものではないようだ)。

2008年4月28日月曜日

アンプ死亡.... orz

愛用のプリメインアンプ、Primare I21 がお亡くなりになったようだ。久々に時間がとれたと思って、2週間ぶりくらいで電源を入れてしばらくすると、右チャンネルから変な音がしている。ずっ..ぶぶぶぶ...という感じ。DCサーボまわりが死んだか、ダイオードの不良ではなかろうか。まさかハンダ不良ってことはないと思うけど...

とりあえず、店(大傍氏)に連絡してノアからの返事待ちだけど、このアンプ、電源からプリ部からパワー部まで全部1枚の基盤に乗っていて、しかもチップ部品が多い上に異様に込み入った構造になっているもんだから、下手をするとケースとトランス以外は全交換になるんじゃなかろうか....修理代の見積もりが怖い(´ヘ`;)

ここ2ヶ月ほど、ただでさえ出費が多かったのに、これはかなり痛いな。

OpenOffice.org 3.0 Beta の開発がえらいことに...

今年(2008年)9月ころを目処にバージョン3を正式リリースする予定、と聞いていたけど、ここ2〜3ヶ月の間、バージョン3のコードをベースにしたアルファ版、ベータ版のリリースが凄い勢いで続いている。今のところ、DEV300ベースはm10 * が最新版(4/25リリース)だが、BAE300_m1もリリースされた(4/26)。DEV300_m10にはPowerPC版もある。

* m10とかm1とかの「m」は milestone(里程標)の意味で、数字が大きい方が開発が進んでいることを示している。

バージョン3の目玉は、特にMacユーザにとっては、Aquaネイティブでの動作だ。これまではX11環境が必須だったから、日本語入力環境を整えるだけで一苦労だったし、Leopardではkinput2-macimが未対応だから使い慣れた入力ソフトが(IM)使えないでいた(だから僕は未だにTiger)。Aquaネイティブだと、(1) IMが自由(ことえりはもちろん、ATOKもそのまま使える)、(2)フォントのことを気にしなくて良い、(3) コピー&ペーストが楽、(4) Mac OS X向けのプリンタドライバを直接呼び出せるといった、大きなアドバンテージがある。

肝心の安定性と動作速度は、milestoneのバージョンにもよるみたいだけれど、Intel Macなら特に不満のないくらいの速度で動くだろう。PowerPC Macでも、G4 1GHz以上ならスクロールが多少緩慢になるくらいで、実用には耐えるようだ。

こうなってくると、Javaで実装しているNeoOfficeがどう出てくるのか、気になるところだ。

2008年4月16日水曜日

Matias OS X Keyborad

Matias OS X Keyboard を購入した。カナダはトロントに本拠を置く Matias の US 配列キーボードで、
製品名の通り Mac OS X での使用を想定して作られている。オプションキーを押しながらタイプしたときに入力される特殊文字がプリントされていて、便利だ。普段は使われる機会が少ないであろう Caps Lock キーが、「A」の隣ではなく、右下に移されているのも、小さなことではあっても気が利いている。

キーはメンブレン方式で、ドーム型のラバースイッチが使われている。打鍵音はかなり静かな部類で、強く叩けば多少の音は出るが耳障りな音ではないので、静かな環境でも気兼ねなく使える(実際、今いる自習室は100人分以上のキャレルがあるので、音には気を使うのだ)。リターンキーだけは、支えに入っているステンレスのバーのためか、若干カチャカチャいうが、文字キーは静かなので問題ないだろう。

キータッチはまずまず良く、CherryキーやALPSキーなどのメカニカルスイッチに比べると頼りない感じがあるし、場所によって若干固さに差がある(「1」「Q」「=」など一部のキーにクリック感が少ない)などの不満もあるけれど、心地よいクリック感と十分なストロークがあって快適だ。少なくとも、たいていのパソコンに付属しているキーボードよりは、ずっと快適に入力できるだろう。最近の Apple 製のキーボードもメンブレンだが、これよりずっと快適だ。アルミキーボードはストロークがないし、以前の Pro Keyboard はクリック感がなくてふにゃふにゃだった。

本体は軽く、剛性感もないが、タイプ時に全体がたわむような感覚はない。

ちなみに、USB 2.0 Keyboard は、 Windows にも Mac にも対応している。

キーボード入力が心地よくなると、レジュメやレポートの作成も早くなる。余計なことに気を取られないし、思ったことがすぐ文字になるのは快適そのものだ。

2008年4月6日日曜日

ひとりごと

余計なお節介なのかも知れないけど、何かしてあげたい。でもそれは叶わぬこと。ただただ無力感を感じるばかり。

小さなことではあるけれど人生で1度きりのハレの日、せめて明日は良い日になりますように。

2008年4月4日金曜日

やっちゃった

こんな事件 があったらしい。

オーディオ業界は科学の伏魔殿というか、オカルト以外の何ものでもない「エセ科学」が当たり前のようにはびこっていて(ちなみに、アコリバが推す「マイナスイオン」なるものも存在しない (1) (2) わけだが)、しかもアコリバのような人気企業が偽装工作をしていたとあれば、みな信用をなくすのも当然なわけで。

まあ、それはさておき、リンク先の記述を全面的に信用するなら、アコリバの対応の悪さは、ここ最近流行っている 食品偽装 のそれとまったく同じだ。洗いざらい出して正直に「すんまへん」といえばいいものを、 屁理屈 をこねて正当化しようとしたり、 逆ギレ をしてみたり、端的にいえば 子どもじみすぎている 。大の大人がやることとは思えん。中学生のケンカじゃないぞ、と。

今ひとつの問題は、 これでアコリバがつぶれるかどうか 、だろう。食品偽装の方が健康に直結するだけに悪質とも言えるが、それはやろうと思えば改善できるし、実際に改善する例もあるだろう(たとえば 赤福 )。でも、オーディオアクセサリーは「エセ科学」の塊みたいなところがあって、はっきりいって改善する余地はない。仮に現代科学で検証できない変化があるなら、正直に「 よく分からんけど変わるものは変わるんだ 」といって売るべきで、偽装して、逆ギレしてまで売るようなタチのものではない。そうなると、そういう せこい 会社 の商品を今後も買う人などいないはずなのだが....? 不思議といるんだな、これを買う人が。

たぶん、ここでいったんアコリバが倒産しない限り、日本のオーディオ業界は非科学的で不健全なままだろう。

2008年3月22日土曜日

楽典の勉強:和音

最近、楽典の勉強にはまりかけてる。そんな暇は、ないはずなんだけどなぁ...

で、今日のテーマは「和音」。知っているようで知らなかったので、 Wikibooks で調べてみた。しかるに...
  1. 要するに、3声の和音が原則で、これにはメジャー7種類、マイナー7種類しかない。
  2. 3声の和音は、長三和音、短三和音、増三和音、減三和音の4種類しかない。
  3. メジャー、マイナーそれぞれの3声の和音は、かならずこの4種類のどれかに当たる。
  4. メジャー、マイナーそれぞれに、第7音、第9音を加えた4声、5声の和音がある。
  5. それぞれの和音に、転回形がある。
...ということらしい。鍵盤で半音の数を確認しながら、(2)の4種類の和音のうちどれに当たるのかを考えていくと、(3)まではかなり楽に理解できた。(4)や(5)になってくると確認するのも一苦労だけど。

2008年3月6日木曜日

M-Audio MicroTrack II

MicroTrack 24/96 の上位モデルとして、 MicroTrack II が発表されている。外観上の大きな違いはなさそうだが、ファンタム電源が48Vと「ふつうのファンタム電源」になっているし、BWFフォーマットにも対応している。駆動時間には変わりがないようだ。

MAJ STOREに出ていないので何円くらいになるか分からないが、これはけっこう良いかも知れない。

MicroTrack 24/96のときは、2GBを超えるファイルが記録できない(FAT32の制約)、ソフトウェアが安定しないといった不評を聞いたけれど、それが改善されていれば言うことなしじゃなかろうか(ファイルサイズの問題は解決している、と書かれているけれど...?)。

2008年2月29日金曜日

ポータブルレコーダー比較

RolandのR-1に始まったポータブルレコーダーの市場競争も、ますます盛んになっている。が、百花繚乱も過ぎたるは及ばざるがごとし、で、機能・性能の異同がハッキリしなくなっている節もある。

ということで、Impress AV Watch に 簡単な比較表が掲載されている 。レビュー記事にもリンクしているので、結構便利なのではなかろうか。

2008年2月28日木曜日

Appleのキーボードを考える(2)

その(1)
番外編

さて、Appleのキーボードというと、やはり Appleキーボード、同II、拡張キーボード、拡張キーボードII あたりが有名だろう。メカニカルタイプのスイッチを使っていて、軽いクリック感のある上品なタッチが売りだ。年代的には1980〜1990年代ころのものだが、今でも評価が高い。

僕が使っている拡張キーボードIIも、その1つだ。いわゆる「後記型」でメキシコ生産のものだが、しっとりとしたタッチで他に替え難い良さがある。当時2万円ほどしたはずだ。今これに変わるものといえば、Cherryキーを使った製品(日本のメーカーだとFILCOのMajestouchが有名か)か、静電容量式の東プレのRealforce、PFUのHappy Hacking Keyboard Professionalあたりだろうか。いずれも1万円〜2万円以上もするが、元来キーボードというのは高級品だと思えば高くはない。

この当時のキーボードやマウスは、ADB (Apple Desktop Bus) で接続していた。+5Vの電源供給と信号線という構造で、まさにUSBのはしりのようなものだったが、ホットプラグには対応していなかったのは時代ゆえか。今のMacには、もちろんADBは付いていないのだけれど、Griffin TechnologyのiMate(生産終了品だが、流通在庫は多いはずだ)を使えばUSBに変換できる。Mac OS X 10.4までは、少なくとも、まったく問題なく動作する(Leopardを導入していないので試せていない)。

いずれスイッチがへたってくるだろうけれど、そのときに備えて何台か確保しておくつもりだ。もちろんiMateも。

..... to be continued.

2008年2月26日火曜日

エンブリヲ (2)

第3巻。完結・・・したのか?

ふつうに考えて、学校の地下に得体のしれない虫の巣があって、生徒やら警官やらが何人も変死してたら、建て替えとかなんとかいうレベルではないだろうし、刺された人や、まして嵐の目になった衿子が人並みの生活をさせてもらえるとは思えない。終わり方も、大風呂敷のたたみ方としては良かったのかも知れないけれど、第2巻までの「救いようのなさ」からすると、かなり穏当な終わり方だ。良くいえば救われたんだけど、どうせならもうちょっと残酷な終わり方でも良かったような気はする。ちょっと、不完全燃焼かな?

2008年2月4日月曜日

エンブリヲ

久々にきつい漫画を読んだ。小川幸辰(おがわ・こうしん)作の『エンブリヲ』。エンターブレイン BEAM COMIX レーベルから1・2巻が同時発売、3巻は2月25日発売とある(出版社のページは こちら )。もともとアフタヌーンに連載されていて、アフタヌーンKCで単行本化されていたものの再版版のようだ。

内容的には、作品紹介そのものだが、有り体にいえば グロい のひと言につきる。映画好きの人には、ヒッチコックの『鳥 ( The Birds ) 』のムシ版だといえば分かりよいかも知れない。『鳥』というのは、ある日突然、町中の鳥(カラスとかスズメとか)が群を成して人間に襲いかかるというパニック映画の代表作だ。

しかし、実際のプロットはだいぶ違う。『鳥』では、「敵」は日常生活の中に溶け込んでいる鳥たちで、なぜ人間を襲うのか分からない。『エンブリヲ』では、「敵」は新種の虫(カブトムシとかバッタとかの類いではなくて、イモムシ系のミテクレなので、そういう意味でダメな人も多そうだ)で、人間を利用して種を繁栄させようという意図がある。

また、テーマ的には、『風の谷のナウシカ』に通じるものがあるようにも思う。ただ、『ナウシカ(特にTV版)』ではあまり表面化されていなかった部分に、真正面から当たっているような感覚も受ける。表面的に見れば『虫愛づる姫君』ともいえそうだ。

ただ、なんというか、最初に グロい といっておきながら、実はかなり 美しい 話なのかも知れない。絵のタッチが繊細で描写が緻密というのもあって、表面的な怖さ・グロテスクさに慣れてしまうと、内面的な深さが良く伝わってくるような気がする。なぜ 美しい とさえ思えるのかは、まだ僕自身のなかで消化不良になっている部分もあって説明できないけれど。

ともかく、第3巻の発売が待ち遠しい。

2008年1月31日木曜日

TEAC謹製ポータブルレコーダー

Roland R-1 で一気に火がついたポータブルレコーダー市場だが、ここにきて TASCAMブランドのレコーダー が登場した。TASCAMもRolandと並んで音楽クリエイターには有名なブランドだが、この手のレコーダーは今まで出していなかったので、興味がない(あるいは後発では不利と判断?)のだと思っていたんだけれど。

内容的には、R-09によく似ている。最高24bit/48kHzのステレオ録音に対応した手のひらサイズのレコーダーで、ゲインの自動調整機能やリミッタ内蔵。既存の録音に重ね録りできるのは、今までの競合製品にはない機能だろうか。キーコントロールやテンポ調整(キーを変えずにできる)といった機能は、楽器練習用を意識した製品であることを強く伺わせる。

電池は専用バッテリでUSB経由での充電らしいが、専用の二次電池というのは賛否両論があるだろう。容量の確保と設計の容易さでは乾電池より優れているが、急場での補充がやりにくいというデメリットはある。MP3録音時に最大7時間の駆動時間ということを考えると、USB電源の確保が難しい場合には、あらかじめフル充電して臨んだ方が良いかも知れない。

記録メディアはSDカードだが、最大32GBまで対応しているのは良いことだ。全部使い切るような使い方はしないだろうが、プロジェクトをたくさん保管しておける。

内蔵マイクの品質は未知数だが、これは人柱さんに期待といったところか。

2008年1月29日火曜日

エルゴソフトが撤退

エルゴソフト が、2008年1月28日をもってソフトウェア・パッケージ事業から撤退することを 発表 した。

Macとの親和性が高い日本語入力ソフト EGBRIDGE も、ついに消えてしまうということだ。新OSへの迅速な対応とトラブルの少なさ、動作の軽快さ、使うのが楽しくなるような機能など、様々な点で優れたソフトだっただけに、これはかなり残念なことだ。

残された選択肢は、「ことえり」と「ATOK」ということになる。

ことえり は、長らく、本当にどうしようもない日本語入力ソフトだった(最近Macユーザになった人たちには、きっと想像もつかないだろう)。最近でこそ、最低限の連文節変換はできるが、機能的には「おまけ」の域を出ない感を拭えない。国語辞典や英和・和英辞典との連携もない。唯一の救いは新OSへの対応が早いことだけだ。

ATOKは、日本語入力ソフトというジャンルの中では老舗だ。頭もなかなか良い。ただ、Mac OS Xとの親和性はかなり低くて、OSを道連れにしてクラッシュしたり、動作がもたついたり、新OSへの対応が非常に遅かったりと、ここ数年はMacユーザにとって魅力的でない製品が多い。365日24時間使い続けるものだけに、不安定さは許容しがたい。

願わくば、EGBRIDGEの開発を引き継ぐ会社を立ててもらいたいところだが...