2015年7月1日水曜日

[CD紹介] Chris Reece feat. Jennifer Needles - Never Let Me Go

Chris Reece はスイス出身の DJ 兼音楽プロデューサー Christian Hirt と Roberto Pagliaro によるデュオプロジェクト。ジャンルはエレクトロニカ、ハウス、ヒップホップ、プログレッシブ、ダンス等。

Jennifer Needles については詳細不明。 Google 検索ではアメリカ人歌手の Jennifer Nettles(ジェニファー・ネトルズ)が引っかかるが、これは別人。

YouTube

Never Let Me Go (Extended Mix)

ベースとドラムによるアタックの強いビート感と、ウォームでスペーシーなシンセサウンド、透明感がありながら芯の通った歌声が印象的です。 Luigi Lusini Remix も良いです。

Never Let Me Go (Luigi Lusini Remix)

Beatport Pro で購入

  • EDM 系のダウンロード販売サイト。 1 曲から購入でき、リミックス等の種類も豊富。
  • Extended Mix
  • Luigi Lusini Remix
  • 表示価格は MP3 形式の場合。追加料金を支払うと WAVE または AIFF 形式も選択できる。 WAVE 形式はメタデータ非対応なので選ぶ価値なし。追加は 1 曲当たり 0.75 USD なので、 AIFF で購入するのがお勧め。
  • 決済方法はクレジットカード( V プリカ等のプリペイド式も可)または PayPal 。

iTunes で購入


Amazon で購入

  •  日本のアマゾンではダウンロード販売はない?
  • CD の場合、アルバム Divine Circle に収録( Radio Mix のみ)


歌詞



2015年6月5日金曜日

「 xxxx で音は変わるのか」のガイドライン

いつの間にか静音PC屋からPCオーディオ屋に転身したオリオスペックが、 「NASに搭載するHDDで音が変わるのか」の検証イベントを開催するそうです (リンク先はImpress AKIBA PC Hotline !)。

しかし、このイベントには決定的な問題点があります。それは、聞きにくる人は「変わるかもしれない」と思っているので、思い込みによる影響(いわゆるプラシーボ効果)を排除できない点です。従って、このイベントで「変わった」という結論が出るのはある意味で当然で、「検証」とは言えません。

ある程度信頼性の高い結果を得る方法としては、次のようなガイドラインが考えられます。

1. イベントの告知について

これは、参加者を募る必要がある以上、ある程度は仕方ないでしょう。「 xxxx で音が変わるのか実験します」と告知するのは、ここでは不問に付します。ただし、xxxx で「良く / 悪く」なるかという書き方は、一定方向への先入観を与える可能性が高いので、するべきではないでしょう。

2. イベントの内容について

まず、変更点が何であるか(たとえば上記のイベントならNASのHDD)を記載するのは、できれば避けるべきですが、記載した上で先入観を排除する方法も考えられます。具体的には、「全く同じ構成のものを紛れ込ませる」ことです。たとえば、
  • 被検体A:パーツaを使用し、他の構成は同じとする
  • 被検体B:パーツbを使用し、他の構成は同じとする
  • 被検体C:パーツaを使用し、他の構成は同じとする
つまり、AとCは全く同じなので、本来なら「Bだけ違う音がする」と答えるのが正解です。従って、「A、B、Cはいずれも違う音がする」や「Aだけ(Cだけ)違う音がする」という回答は、正しく判別できていないことになります。

もしくは、正しく判別できているものの、その交換したパーツ以外の要素によって音質が変化し、その変化量が交換したパーツより大きいという可能性を示しています。たとえば上記の例で言えば、「AとCは中身が違います」と嘘の情報を与えられたせいで音が違うと思い込んだ、という場合です。

3. 実施方法について

できればダブルブラインド方式(聞く人はもちろん、聞かせる人も中身を知らない)がベストですが、そうでなくとも、聞く人は事前に中身を知らないことが最低限必要です。AとCは中身が一緒と知っていれば、当然、「音も同じに決まってる」と思い込んでしまいます。

4. その他

無視されがちな要素ですが、「違いが分からなくても恥じることではない」と周知徹底することが必要でしょう。残念ながら「違いが分かる方が偉い、分からないヤツは音質を語る資格がない」といった風潮があるので、「分かると言わないと恥ずかしい」という強迫観念から誤った回答をする可能性が高いからです。

その意味でも「実は中身が一緒」というのは有効で、AとCは音が違うと答えた人に対して「それみろ、お前も分かってないじゃないか」と言い返す余地を作っておく訳です。まあ、「個体差の影響だ!」とか言って逃げるのは目に見えてますが...

2014年3月16日日曜日

Fidelia 1.5.1 登場

Mac 向けの高音質ミュージックプレーヤー Fidelia がバージョン 1.5.1 になったので、早速アップデートしてみました。

当初、バージョン 1.5.0 としてリリースされましたが、 Mac App Store 版 で Receipt( Mac App Store からダウンロードしたアプリケーションを Apple ID とヒモ付けするための認証データ)の取扱いにバグがあったようで、リリース直後に取り下げられていました。1日余り後れて、修正版としてバージョン 1.5.1 のリリースとなったようです。

1. アイコンの変更

変更点として真っ先に分かるのが、アイコンが変わったことです。従来の ちょっと古くさい 趣のあるオーディオ機器っぽいアイコンから、クールでおしゃれなデザインになりました。

2. 起動直後のヘルプ表示

起動して気づくのは、スタートアップガイドが表示されるようになったことです。ヘルプにアクセスできるほか、 Audiofile Engineering のメーリングリストに登録することができます。

3. 初期設定パネル

Preference(初期設定)のアイコンも変更されています。最近の Apple のトレンドに合わせてフラット化されました。好きずきですが、個人的にはシンプルで分かりやすくなったと思います。





4. FHX の設定がより詳細に

アプリ内課金で追加購入できる FHX が、より細かく設定できるようになりました。具体的には、

  • Speaker Angle(シミュレートする仮想スピーカーの開き具合)が、従来は最大 60 度までだったのが、最大 75 度まで拡張されています。
  • Equalization(処理によって低音・高音のバランスが変化するのを補う)の対象となる周波数を選択できるようになりました。


5. 通知センター対応

トラックが変わる際に、通知センター経由で曲名等が表示されるようになりました。

いずれも細かい変更点ですが、「4」や「5」は音質や使い勝手に直接関わる点なので、着実に進歩していることが分かります。 Audiofile のスタッフは以前からバージョン 2.0 の開発に着手していると発言しているので、そこでの改良点のうち既存のバージョンに適用できる部分を先に出してきた、ということでしょうか。

6. その他の目に見えない変更点

内部的にはいくつかの重要な変更があったようで、リリースノートでは、

  • 問題のある音声ファイルを再生する際の信頼性の向上
  • 信頼性とパフォーマンスの大幅な改善
などが謳われています。そのためか分かりませんが、バージョン 1.3 世代と比べて奥行き感と広がり感が増したように感じます。よりオーディオ的(ハイファイ)になったと言えますが、オーディオ的な脚色がされている感じではないので、この変化は歓迎できます。バージョン 2.0 ではプレイリストの改善を含む大規模な変更が予定されているようなので、さらなる音質向上にも期待が高まります。

2014年3月5日水曜日

続・iTunes Store と Amazon MP3 の音質比較

楽のダウンロード販売としては現状で最も品揃えが良く、利用もしやすいと思われる iTunes Store と Amazon MP3 の音質を、 CD と比較 してみます。

前に「 iTunes Store と Amazon MP3 の音質比較 」と題して、それぞれから同じ楽曲を購入して比較しました。もともとは CD が手に入らないので仕方なしに、少しでも音質が良い方を選ぼうという話でしたが、やはり CD との差が気になります。このたび、ようやく CD を購入できる目処がついたので、早速購入してみました。

入したのは、もちろん前回と同じ、 Misth のアルバム "Rise of a New Day" です。前回も紹介しましたが、お気に入りなのでもう一度。

CD を購入したと書きましたが、実際には FLAC のダウンロード販売 です。方々探しまわって、ノルウェーの音楽ダウンロード販売サイト Klicktrack Music Store で購入できるのを見つけました。

き道に逸れて Klicktrack を紹介しておくと、 CD や CD-R も販売していますが、多くの商品がデジタルコンテンツで、MP3 (320kbps) と FLAC (44.1kHz/16bit) が選べます。再ダウンロード回数に制限はあるようですが、いったんダウンロードしたファイルはコピーやバックアップの数・回数・方法には制限がないようです。ユーザ登録は E-mail アドレスとパスワード、居住国だけなので簡単です。決済方法は VISA か Master Card 又は PayPal ですが、 Vプリカ で決済できました。

回は FLAC を選び、価格はアルバム全体で 12.00 USD でした(1曲単位だと 1.5 USD)。 あれ? ロスレスなのに iTunes Store の AAC より安くね? 明細を見ると、為替手数料込み1255円だったようです。決済が終わると、すぐにダウンロードを開始できます。1曲ずつダウンロードすることも、アルバム1枚をまとめてダウンロードすることもでき、その場合は Zip 形式で圧縮されます。今回は約 470MB で、ダウンロードに2時間弱かかりました。

念ながら、 FLAC のままでは iTunes での管理ができないので、バックアップをとったあと、 Apple Lossless に変換して iTunes に取り込みます。当たり前ですが、ロスレスからロスレスへの変換なので音質は変わりません。

1. ファイルの情報

今回購入した中で、比較対象の "Rise of a New Day" のファイル情報です。

データ量は、47,109,818バイトでした。前回の AAC や MP3 が 13〜14MB だったのと比べると、さすがに大きいですね。 WAVE に変換すると 66.8MB ほどなので、圧縮率は 30% 程度です。

2. スペクトラムとスペクトログラム

まず、前回の比較で結果の良かった iTunes Store の AAC を見てみましょう。

能書きは後にして、今回の FLAC の結果はこの通りです。

これをどう見るかですが、
  1.  波形図(上段)が若干違いますが、これは縮尺を間違えたのが原因のようです(よく見ると Sacle: Linear の右のダイヤルの位置が微妙にズレています)。
  2. スペクトラム(中段)だけ見比べると、一見して違いは分かりません。前回「4〜6kHz 付近で一段下がっているのは圧縮の影響ではないか」と書きましたが、どうやら制作段階からこのような周波数特性になっていたようです。
  3. スペクトログラム(下段)は違いが見て取れます。 iTunes Store の AAC の方はよく見ると最上部に「歯抜け」の部分があって、細かな櫛笥状になっていますが、 FLAC の方はみっちりと詰まっていて欠けがありません。全体的な色の濃さ、特に上半分(10kHz 以上)の密度感も高いように見えます。
これらを総合すると、
  1. 前回比較した iTunes Store の AAC も、 Amazon MP3 も、4〜6kHz 付近であからさまな間引きをしていた訳ではないようです。
  2. Amazon MP3 は 16〜18kHz 付近を境にバッサリ高音を切り落として、その分で浮いたビットレートを中音域に割り当てて音質を確保する方向性のようです。
  3. iTunes Store の AAC は、できるだけ高音域も残して、中音域も含めて満遍なく間引くことで音質を確保する方向性のようです。

3. 音を聞いてみる

ここでは今回の FLAC だけでなく、前回の iTunes Store の AACAmazon MP3 も交えて比較してみます。

FLAC
CD 相当のクオリティなので、これを基準にします。最近のポピュラー音楽のご多分に漏れず、ダイナミックレンジを圧縮した音ですが、音の広がり感や色彩感は悪くありません。

iTunes Store AAC
FLAC を聞いた後だとさすがに分が悪いですが、出だしの数秒だけでも シンバルの雰囲気が失われている のが分かります。特に 余韻が不自然 で、 全体的に細い というか痩せこけたような印象になります。また、重心の高い、 腰が浮いたような音 です。ボーカルのハイトーンなどは、 喉を絞めて無理やり声を絞り出したような窮屈さ を感じます。前回「霞がかかったようなモヤモヤ感がある」と書きましたが、全体的に 一歩下がったような感じ で、いわゆる「前に出ない音」です。 箱庭的 とも言えます。もっとも、全体としての雰囲気は維持されていると言って良いでしょう。そういう意味では違和感の少ない音です。

Amazon MP3
iTunes Store AAC と比べて、さらに辛くなります。まず、シンバルの 余韻があからさまにちょん切れている のが耳につきます。 全体的に色彩感がなく、伸びやかさもありません が、不思議とボーカルは嫌味が少ない印象です。音が左右に分離して、センターが薄く感じます。分離が良いというよりは、 空中分解 という表現が当てはまります。いかにも「左右のスピーカーから音が出てます」といった鳴り方で、音場感がありません。前回「メリハリのある音」と書きましたが、 iTunes Store AAC に比べると前に出てくる感じはあります。「 雑だけど分かりやすい音 」という表現が当てはまるでしょう。

おそらく、単体で聞いたときには、 Amazon MP3 の方が高音質だと感じる人も少なくないと思います。刺々しくて雑な音ですが、その分「音の頭」は捉えやすいので、リズム感やフレーズ感は分かりやすいと思います。

反対に、音を「音のお尻」で捉える人には、 iTunes Store AAC の方が自然に感じられるでしょう。また、こちらの方が Amazon MP3 よりは色彩感があり、荒さも見えにくい印象です。

4. まとめ

  • AAC の iTunes Store より、ロスレスのダウンロード販売の方が安い場合がある。プリペイドのクレジットカードならセキュリティ面でも安心で、手続も簡単なので、よく探してから買った方が良い。
  • iTunes Store や Amazon が圧縮時に「せこい」間引き方をしている訳ではないらしい。
  • 視覚的には iTunes Store の方が高域まで伸びているが、 CD 相当のクオリティを基準に比較すると Amazom MP3 ともども一長一短ある。

2014年2月14日金曜日

高音質なUSBケーブルを探す

はじめに

いわゆるオーディオ用 USB ケーブルは出てきません。オヤイデとか、ゾノトーンとか、Audio Quest とか、SAEC とか、Acoustic Revive とかの情報をお探しの方のお役には立ちません。

逆に、「オーディオ用 USB ケーブル」なるものを買うのに抵抗がある方には、ちょっと役立つかも?

特記がない限り、全て USB 2.0 仕様、通常の A - B タイプのケーブルです。

第一段

オーディオ用は扱わないと書いておいて、いきなり Monster Cable が出てくる訳ですが...
は Monster Cable のオーディオ用 USB ケーブルです。型番は忘れてしまいました。たぶん、RME Fireface UC を買ったときに販売店のオマケで付いてきたものです。期待を裏切らない、もっさりサウンドです。
は、Focusrite Saffire 6 USB を購入した際に付属していた USB ケーブルです。かなり細いですが、適度な固さとしなやかさを兼ね備えていて扱いやすいです。やや平坦な音ですが、嫌な感じはありません。

第二段

は EIZOのディスプレイモニタ SX2462W に付属していた USB ケーブルです。白色のテープに書いてある MD-C93 というのがパーツ品番のようで、補修部品用(?)に販売されているものがあるようです。若干こもった感じで、マイクケーブルで言えばカナレのような雰囲気があります。
協和ハーモネット 製の USB ケーブル で、布系の編み込みジャケットが被せられた BRAID シリーズの1つです。あまり見かけませんが、電子部品の店などで販売されています。価格そのものは 500円/m 程度と、一般的な USB ケーブルと変わりません。しなやかで扱いやすいケーブルですが、 音の方はかなりイケてます 。少し大人しい傾向ですが、嫌な音が出てこず、低域もぼやけないので、安心して使える感じです。B 端子側にフェライトコアを付けていますが、付けた方が若干締まりが出るようです。

第三段


LINDY のプレミアムゴールドシリーズです。なんと 25年のメーカー保証 という、他に類を見ない超長期の品質保証付きです。いずれも品名は プレミアムゴールド USB 2.0 ケーブルとなっていて紛らわしいですが、実物はかなり差があります。
はメーカー型番 37671(一の位は長さなので、2m なら 37672)というもので、やや細めのケーブル本体に、目の荒い編み込みジャケットが被せてあります。ジャケット込みの太さが 5mm 弱なので、ケーブル本体は 4mm 程度でしょうか。
はメーカー型番 37651(同じく 2m なら 37652)というもので、太さは 5.5mm ほどあります。それもあって、けっこう固さがあり、取り回しはあまり良くありません。B 端子側のフェライトコアは、後から取り付けたものです。

プラグ部分は、どちらも重厚な金メッキが施されています。これだけで数 10g はある感じですが、磁石には反応しないので鉄ではなさそうです(もっとも、差込み部分は磁石に吸い付きます)。

同じシリーズで、型番もよく似た2本ですが、音は全く異なります。 37671 は、低音が締まるものの、中高音に伸びやかさがなくなって窮屈な印象です。対する 37651 は、全体的に伸びやかさがあり、低音も深いところまで輪郭が明瞭でかなり良いです。無理して真面目に振る舞うのではなくて、 真面目がナチュラル といった感じです。

これだけ豪華なので、USB ケーブルとしては破格に高く、どちらも 2600 円ほどします。でも、これを「オーディオ用」と称して売ればもう1つゼロが増えるでしょうね。ボロい商売です。流通量が少なく、評判もあまり聞かないメーカーですが、これはなかなか良いものを掘り当てました。

2014年2月1日土曜日

ROCCAT Kone XTD は本当に Mac で使えるのか

ROCCAT のゲーミングマウス Kone XTD が Mac に対応したというニュースが昨年からチラホラ流れていますが、実際に使ってみたという記事を見かけませんでした。今回、フランス語の記事で1件だけ Mac での使用例を 見つけることができた ので、購入に踏み切りました。

ROCCAT は、ドイツのハンブルクに拠点を置くゲーマー向け周辺機器のメーカーで、日本の代理店は 岡谷エレクトロニクス です。 Kone シリーズは同社のゲーミングマウスの主力製品で、Kone XTD は Kone[+] の改良版に当たります。

Kone XTD の主な特徴として、
  1. 最高 8200DPI の高解像度センサー
  2. EASY-SHIT[+] 機能(後述)
  3. 576kb のオンボードメモリ(ハードウェアマクロ)
  4. 72MHz 動作の ARM プロセッサ搭載
  5. 自在に設定できるイルミネーション
などが挙げられます。しかし、あれですね。 マウスごとき に 72MHz 動作の CPU が入ってると思うと、凄い時代になったものです。子どもの頃に触ったパソコンが 33MHz とかだった訳で、今のマウスはその2倍以上の計算能力を持ってるんですね。何か、ものすごく無駄遣いしてる気もしますけど...

ウスそれ自体のレビューは他所様にお任せするとして、目下の関心事は 本当に Mac で使えんのか ってことです。結論から言えば、今のところ問題なく使えています。それも、 最新の Mac OS X 10.9 Mavericks で 。 ROCCAT の Kone XTD のサポートページ に行くと、確かに Mac 用のドライバが配布されてますが、"tested with Lion 10.7.5." ですからね。2013年9月9日にもなって Lion でしかテストしてないとかどうよ、と。その頃の Mac ユーザといえば「 Mavericks まだ〜?」っていう時期ですよ。せめて Mountain Lion でテストしてくれ、と。

ただ、1つ希望があったのは、件の フランス語の記事 で Mavericks に対応しているらしき記述があったことです。もちろん(?)フランス語が読める訳ではないので、Google 先生に頼んで英訳してもらいましたけど。

で、結果的には問題なく使えているようです。上記のサポートページから Mac 版のドライバをダウンロードしてインストールすると、「アプリケーション」フォルダに "ROCCAT Kone XTD.app" というアプリケーションが入っています。これを起動すると、設定ソフトが起動します。

ちなみに、最初に Kone XTD を Mac に繋いだときに、「認証を受けたベンダーのカーネルエクステンションじゃないけど、いちおうロードしたよ。ベンダーに問い合わせてね」といった趣旨の 警告 が表示されました。おそらく、ドライバの一部が Mavericks の Sandbox の仕様に適合していないためです。

フォントも含めて Windows 臭がプンプンします(笑)。「閉じる」ボタンが右上というのが、ものすごく違和感を感じますね。ここではセンサーの感度などの基本的な設定ができますが、注目は左下の "Mac OS Cursor Acceleration Fix" です。これを "Enable(有効)" にすると、どうやら「システム環境設定」のマウスに関する設定が全てバイパスされるようです。

ここでは、ボタンの割当てを設定できます。「何で2つもあるの?」って感じですが、これこそが EASY-SHIFT[+] 機能 です。 Kone シリーズのマウスは、親指の位置にある2つのボタン(一般的にはブラウザの「進む」「戻る」になっている)に EASY-SHIFT[+] 機能を割り当てることができます。これは、キーボードの Shift と同じく、マウスの各ボタンの機能を別の機能にシフトするものです。

たとえば、手前の親指ボタン(たいていブラウザの「戻る」が割り当てられている)を EASY-SHIFT[+] に設定すると、親指ボタンを押している間は右クリックでマクロを実効する、といったことができる訳です。

左側が通常時のボタン配置、右側が EASY-SHIFT[+] 時のボタン配置を設定するものです。マクロの登録・編集も、ここからアクセスします。

残念というか誤算だったのは、 ミドルクリックがない ことでした。たいていのホイール付きマウスの場合、ホイールクリックがミドルクリックに割り当てられています。 Mac の場合は Command+クリック に相当するもので、ブラウザの「リンクを新しいタブで開く」などに使われています。また、 装飾キー+クリックの割当てもできない ようで、回避手段がありません。というか、むしろこちらの方が深刻で、割当ての自由度が少なからず下がってしまいます。

ここでは、さらに詳細なマウスの挙動を設定できます。たとえば、縦方向と横方向で感度を変えたり、リフトオフディスタンス(マウスを上げたときにどこまで反応するか)を調整したりできます。

このマウスの目玉機能の1つ(?)、イルミネーションを調整できます。マウスの四隅にマルチカラー LED が仕込まれていて、グラデーションのような効果を得ています。点滅させたり、徐々に色を変化させたりと、かなり凝った仕掛けです。

ただ、実際にはそれほど派手な効果ではなく、使っている間は大半が手の影になって見えないこともあって、それほど目を惹く感じはありません。マットブラックを基調としたボディに花を添える程度と言って良いでしょう。

※ マウスパッドが Mad Catz じゃん、と気づいたあなたはかなりのゲーマーですね !?

このマウスの 変態 機能の1つ、ボタンのクリック数や動かした距離を計測して、一定値に他すると「実績」として表彰してくれる、らしいです。まあ、ドイツ人は数字が好きと聞くので...

最後はドライバ情報やサポートへのリンクです。

て、いかがでしょう。 Mavericks への対応が完全とは言えない状況 ですが、ハードウェアマクロはもちろん、イルミネーションなどのお遊び機能もちゃんと実装されていて、 Mac 版だから手抜きでいいや、という雰囲気はありません。まだ使い始めたばかりなので、見落としている機能や不具合があるかも知れませんが、第一印象としては結構良い感じです。

今回は省略しましたが、マウス自体の作りもかなり良いレベルです。比較的大柄なので、いわゆる「つまみ持ち」よりは「かぶせ持ち」に特化している印象ですが、パーツの合わせ目は丁寧で、もちろんバリなどはなく、ボタンの感触も「遊び」の少ないカチッとした反応です。ゲーミングマウスとしては落ち着いた外観なので、ビジネス用途にも良いと思います。


あとは、ドライバが継続して提供されるかどうかですね。今回 Mavericks で動作確認が取れたのでとりあえずの間は大丈夫ですが、次のメジャーアップでは Apple がいろいろ変えてくる可能性が高いので、その点だけが不安材料です。とはいえ、それを差し置いても良いマウスです。

2013年12月5日木曜日

Vox で正常に音が出ない場合の対処法

Vox はシンプルかつ高音質なプレーヤーでありながら、Mac App Store で無償で配布されている有難い存在ですが(→ 過去の紹介記事 )、音が割れて正常に再生できないというトラブルに見舞われました。

確認できた症状は、
  1. 外付けオーディオデバイス ( Focusrite Forte ) を出力先に選んだ場合、左チャンネルだけ音が出るが、異常に音量が大きく歪みまくる。
  2. サンプリングレートの自動切換え、Hog モードのON/OFF、物理メモリへのロードの有無に関わらず発生する。
  3. 内蔵オーディオを出力先に選んだ場合は、この症状は起こらない。
  4. いったん内蔵オーディオを選択中に再生し、そのまま Forte に切り替えると問題なく再生できるが、曲が変わると「1」に戻る。
というものでした。Vox が Forte のドライバと相性が悪いのかとも思って、ちょうど新しいドライバが出ていたのでアップデートしましたが、変化はありませんでした。Mac App Store のレビューを見ていると、OS 10.9 Mavericks では QT Plug-in が落ちるケースがあるようですが、現在は OS 10.8.5 を利用しているので、これも関係なさそうです。

いろいろ悩んだのですが、Vox の設定画面で気になったのが、"Audio" 設定の出力先として "Forte. / 4ch. / 0 layout ch." と表記されていた点です。結論から言うと、これが原因だったようです。下の画像は、問題改善後のもので、"Forte. / 4ch. / 2 layout ch." となっています。

ちなみに、内蔵オーディオの場合は "Built-in Output. / 2ch." となっていて、"layout ch." という部分が存在しません。ここが問題の核心であろうと睨みました。

デバイスの出力先のレイアウトとなると、思い当たるのは "Audio MIDI Setup.app"(日本語環境では「オーディオ MIDI 設定.app」)です。OS 10.8 Mountain Lion の場合、オーディオ設定はこのような表示になっています。

問題の起こっているデバイス(今回は Forte )を選択して、左下の歯車マークをクリックするか、デバイス名の上で右クリックすると、このような選択肢が表れます。

"Configure speakers..." を選択すると、このようなペインが出てきます。

"Stereo" の方は問題ないはずですが、"Multichannel" が今回のターゲットです。右のプルダウンから "Stereo" を選び、下の "left front" と "right front" でデバイスの出力を選びます。内蔵オーディオも含めて、最初は " - " となっていて未設定になっている可能性が高いです。

ここで出力先を指定したところ、上で書いたように Vox の出力先の表記が "Forte. / 4ch. / 0 layout ch." から "Forte. / 4ch. / 2 layout ch."に変わり、問題の症状は発生しなくなりました。

Vox の正確な動作が分からないのですが、どうもマルチチャンネルを扱える関係上、「オーディオ MIDI 設定.app」の「ステレオ」の方ではなく、「マルチチャンネル」の方を参照しているようです。このため、出力先がステレオより多いデバイスの場合、未設定では支障があるのでしょう。

この「マルチチャンネル」という設定パネルは非常に優れもので、たとえば6チャンネル以上の出力があるオーディオデバイスを使えば、5.1チャンネルサラウンドなども任意の割当てで出力できるようになります。Mac OS X の Core Audio の多機能ぶりには感心しますが、今回はそれがアダになったようです。